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2018カレイ釣り講習会報告1 カレイ仕掛け編

2018年1月31日配信 【HOWTO】 【編集部】

2018年1月28日(日)、ペア・パル利府において開催された「育男の仕掛け主催!2018最新カレイ釣り講習会」より、伊藤育男氏の最新カレイ釣り理論の一部を公開します。

第1回はカレイ仕掛けへのこだわりから。
※今回の講習会は掛かり釣りメインの内容です。


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利府町のペア・パル利府で12時半から受け付け開始
会場には育男さんの高校時代からの掲載雑誌なども展示された
千葉めぐみさん(釣り河北イメージキャラクター)の司会で講習会を進行
千葉めぐみさんとともに、育男の仕掛けフィールドスタッフの太田裕子さん、遊佐洋さん、尾形真さんもサポート(太田さんはこの日でスタッフを卒業)

育男の仕掛けのルーツをたどる

本題に入る前に大前提として釣りは色々な考えあっていいと思います。あくまでもこれからお話するのは私の考えであり、これが正しいということではありません。

まずはなぜ、この育男の仕掛けが作られたのか?歴史を少し振り返ってみたいと思います。

私は中学校1年から船釣りを始めまして、中3からがまかつの(カレイ釣り大会)第1回予選が始まりました。その年のチャンピオンシップ大会が出島周りであったのですが、まずはその時に使っていた仕掛けを紹介します。

中3の第1回チャンピオンシップは4位、翌年の第2回チャンピオンシップは準優勝でした。その2大会で使った仕掛けです。

なんにもない(シンプルな)仕掛けで、しかも下バリは直結です。が、この仕掛けがものすごく釣れたんです。その理由が育男の仕掛けの原点になります。

中高生の頃に使っていた仕掛け。スネーク天秤としなやかなナイロンラインを使用。非常にシンプルで長さも短めの仕掛けだった

仕掛けを軟らかくするか?絡みにくくするか?

中学生からカレイ釣りを始めてから悩んだのが、軟らかいのがいいのか?ヨリ糸がいいのか?それともビーズの色が重要なのか?皆さんもそうだと思いますがが、いろいろ試しました。

結果として生まれた考えが、いかに自然な感じでエサを演出できるか。渓流のゼロ釣法というのがありますが、それと同じでカレイも自然にあるようなエサに近いものが一番いい。100%ではないが、自然の動きに近い「やわらかい仕掛け」の食いが一番いいという結論に至りました。

ただ、軟らかい仕掛けというのは何もない仕掛けなので絡みやすい。絡みやすいけれども、それ以上に一番最初にカレイに食わせるのが大事です。それでいて、どうやったら絡ませない釣り方をできるか?と、考えるようになりました。

カレイの掛かり釣りでは、いかに他人より先に1枚目を釣って、さらに2枚目、3枚目、・・と自分のポイントを作るかです。掛かり釣りで隣との釣果の差が出る理由はそこです。

絡みにくい仕掛けにするか、軟らかくて先にカレイに食わせる仕掛けにするか、そこは個人の考えにもよるんですが、私はまず釣ること それでもって絡まないこと、を大前提に仕掛けを作っています。

育男の仕掛けのコンセプト

育男の仕掛けの基本コンセプトはシンプルな素材を使って、いかに軟らかくて、最小限のビーズを使って潮になじむようにするかということにこだわっています。

あと重要なのがテンビン部分。スネーク天秤などは使っていません。普通のテンビンより細くて柔らかさのあるもの 食わせた時に違和感をなくすためのものを考えました。

理想としては、テンビンは無くてもいいんですけど、軟らかい仕掛けを使った時に絡みをなくすためにどうしても必要です。オモリを支点に沈んでいくときに絡まないための必要最低限の幅と、立てた時に違和感をなくすためのクッションの役割を持たせています。

―絡まなくするためには?
よく育男の仕掛けは絡みやすいといわれますが、何点か気を付ければそのようなことはありません。一つはどの仕掛けでも同じだと思いますが、投入するときに少し先にオモリを飛ばして、仕掛けがまっすぐになるように沈めること。

落とす途中で止めるのも、絶対絡むのでいけません。なんかのトラブルで止まってしまった場合は上げて入れ直すようにしないと、1回分釣る機会を失ってしまいます。

底に着いたら仕掛けを上げて、下げるときはゆっくり降ろすようにします。速く落とすと絡む原因になるばかりか、ゆっくりフワーっと落とすのが一番のアピールになります。軟らかい仕掛けだと頭に入れて、静かに誘うように釣ると良いでしょう。

―潮が速い時の対処方法
潮が速くて仕掛けの下バリに全く食わない時など、下バリにカミツブシを打つようなケースがあると思います。こんな時に簡単に仕掛けの下バリを落ち着かせたいのならば、ハリに大きめのアオイソメ1本追加して、下バリに潮を受けさせてなじませるのも非常に効果的です。ぜひ試してみてください。

育男の仕掛けの使い分け方

まずIK01が3本バリのロングタイプです。大型魚礁などの流し釣りで基本的な設定。

IK02が2本バリ。かかり釣りとか、岩場でのナメタ、アイナメなど根掛かりしたい時、大型魚礁で手がえしをはやくしたい時にも。

IK03は両テンビンタイプ。かかり釣りメインに作ったものです。色々な両テンビンがありますが、最も軟らかくて絡みにくいものを追求して作りました。ちょっとコヅいただけで動くし、目立ちます。掛かり釣りだとエサが絡むことがあるので、他の仕掛けよりエサを短めにして使ってもらうと良いでしょう。

IK04はオモリの上にハリがある仕掛けです。掛かり釣りでは両テンビンの仕掛けとこの仕掛けをよく使います。

これは丸洋丸の隆洋船長から聞いた話なんですが、カレイは結構いろいろなエサを食べているそうです。まずイソメ・ゴカイ類や貝類。カレイは貝類の水管(砂泥から出ている部分)を吸って食べています。あとはコウナゴ(イカナゴ)やオキアミ類。釣り人もこういったエサに合わせた釣り方を考えなければなりません。

なので、コウナゴなどを食べているような時は上にハリのあるIK04。掛かり釣りでも上のハリが目立つのでアピールになる仕掛けです。

IK05はショートタイプの3本バリ仕掛け。実はこの仕掛けの長さがとても大切です。仕掛けを意識して誘いやすいのと、カレイの視野の中でエサのボリュームがあるように見える長さになっています。なので、この仕掛けをパイロット的に使って、カレイの反応をもとに仕掛けを長めにしたりと状況に対応すると良いと思います。

トーナメントなどで状況に対応するために必要なのがこの5種類でした。これを基本にして、「極感度シリーズ」はより感度を増すためテンビン部分をヨリ糸式にしたもの。ヨリ糸部分だけを使うこともできます。

「反射食い」は仕掛けの位置が高くなってアピールになるので、食いのいい日に使用します。また激渋時にも他の仕掛けに反応しない時に目線を変えることでこういったアピール系の仕掛けが当たる場合があるので、サブに用意しておくと良い仕掛けです。

 

仕掛けについてまとめ

・軟らかい仕掛けを使う理由=まず1枚目を釣らないとスタートダッシュが切れないから。
・軟らかい仕掛けでも投入と誘い方に気を付ければ絡まない。さらには、そういった意識が釣果UPにもつながる。

次回はカレイ釣りで便利な道具について!

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育男の仕掛け最新情報

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カレイ釣り講習会報告2 道具紹介編

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カレイ掛かり釣り講習会3トーナメント前編

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カレイ掛かり釣り講習会4トーナメント後編

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