釣行記

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岩手三陸釜石周辺の堤防ライトエギングの基礎テクニック!

編集部 2024年7月23日 更新

岩手県三陸、釜石周辺で盛んな堤防ライトエギング。これまでは夏スルメイカ、秋冬ヤリイカの2種のみだったが、昨年あたりから初夏の剣先イカ(ケンサキイカ)も混じり、ツツイカ類3種を狙えるようになっている。アオリイカのエギングとは少し異なるツツイカ類のエギングの基本を釣具オヤマの小山哲平さんが解説します!
※2024年7月掲載。
【編集部からのお願い】堤防釣りはルール、マナーを守って、釣り場にゴミや墨跡の汚れなどを残さぬよう注意して楽しみましょう。

[関連]

堤防釣りのルール・マナー




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三陸ライトエギングの道具立て

岩手沿岸~宮城沿岸にかけて、堤防釣りのスルメイカ、ヤリイカ(ツツイカ類)が盛期に突入。ポイントや日によってムラはあるものの、連日のように好釣果続出中でイカ釣りファンのモチベーションもMAXだ。

今季の岩手県三陸、釜石周辺の堤防釣りのスルメイカ、ケンサキイカ(ツツイカ類)は5月に入り上向き始め、6月には加速し7月に入る頃にはハイシーズンに突入していた。釣れるツツイカ類はスルメイカ、ケンサキイカで胴長20cm弱だが中には30cmオーバーの大剣も混じる等、依然ポテンシャルの高さが伺える。

釣って楽しい、食べて美味しいイカを自分の手で釣ってみたい。初めてエギングに挑戦したい。なんて方々も多いはず。そこで20数年前からフラワー仕掛けやイカ角、エギングでイカシーズンを盛り上げてきた釜石市にお店を構える「釣具オヤマ」の店主で、当地の先駆者でもある小山哲平さんにライトエギングをレクチャーいただいた。併せて、これからエギングに挑戦してみたいといった方々に向けて最低でも、これだけ揃えれば岩手県三陸のライトエギングが楽しめる商品を教えてもらった。

ロッドとリール

【ロッド】
■やや強めの調子に仕上げられたメバルロッド、ライトゲームロッド等の万能系でも十分楽しむ事は出来るが、エギングロッドを購入したい人、使用したい人は番手がライトクラス(L)のエギングロッドがイカシーズン中、長く使用する事が出来てオススメ。スルメイカ、ケンサキイカ等のツツイカ類をエギングロッドで釣りたい方はまずはLクラス。長さは7~8ft台の好みの長さの物。

「私の場合は初期、小さいサイズのスルメイカやヤリイカは強めのメバルロッドを使用、ハイシーズン、イカが育って成魚になってきた頃からはL。後半、ヤリイカが大きくなってきた最後の方にML。その頃になると風が強くなってくるので、強風対策にもMLを使用しますが、やはりシーズンを通しての利用頻度を考えれば、間違いなくL。最初の1本はライトクラスをオススメします」

【リール】
■2500番(C3000番)クラスのスピニングリール。基本、糸ふけ(ラインスラック)の回収に使用する程度なので小型リールなら特にこだわらずOK。

【ラインシステム】
■PE0.6号+フロロリーダー10Lb(2.5号)。小山さんの釣り方の場合、細すぎるラインだと水切りが良すぎてしまい、ラインスラックを作りにくく感じるそうだ。

エギの選び方

■サイズは状況に合わせて1.8号、2.2号、2.5号を用意。ハイシーズンに入れば飛距離が出て操作感が分かりやすい2.5号をメインに使用するのがベター。カラーは夜釣りの定番グローやケイムラ、たまにナチュラル系もGOOD

リーダーはフロロの10Lbを約40cm、ルアー(エギ)の接続に小型のスナップを使用。上部にケミホタル25を付ける。ケミホタルがズレても結束部分で止まる仕様。「昔からケミホタルを付けて使用しているので、これがないと調子がくるうんですよね」と哲平さん

集魚ライトはハピソンの充電式高輝度LED投光型集魚灯。魚やイカを寄せる波長500nmの青緑色や用途を広げる電球色にも切り替え可能。哲平さんはアレンジして持参したクーラーの手持ち部分に結束バンドで固定。落水の心配もなし

シーズン盛期ということもあり実釣で用意したエギは2.5号メイン、カラーはグロー、ケイムラを用意

三陸ライトエギングの基本的アクション解説

エギを使用してツツイカ類(スルメイカ、ヤリイカ、ケンサキイカ)を狙っていく場合、大事な点が2点。

一つ目は誘い方はボトムを取らず、表層付近から下げていく事。「なぜ上から下に探るのかと言うとツツイカ類はエギを対峙して見ています。イカは目線から下がっていく物を追って捕まえるので、その性質を利用して釣る為なんです」と哲平さん。上から下に探っていくと効率よく釣ることが出来る。

二つ目は糸(ライン)は張らないようにすること。ラインを張ったままにしているとルアー(エギ)の動きに不自然さを与え、イカはあまり掛からない。ラインのテンションが緩んだ状態である糸ふけを作り出す事でルアー(エギ)のテンションを緩め、ナチュラル感を出す事がヒットへと導きだすポイントとなる。

上から下に探っていく事と糸を張らない事をイメージするのが重要。「緩めていてはアタリは分からないのでは?」と思うかもしれないが、シャクリアワセでイカが勝手に掛かるので大丈夫
釣り方が分からない人は一定に誘う意識を持ち同じレンジを探りながら引いてくるのも有効。堤防の釣りは一定のレンジを探っているつもりでも深い方から浅い方に引っ張ってくるのでカケアガリ効果でタナが自然と下がってくる。止を入れながら一定に引いてくるのも有効だ

開始して数投目でいとも簡単に1杯目。続けて2杯目、3杯目と数を重ねる哲平さん。ヒットポイントは潮が効いているやや遠目。スルメイカのコンディションは上向き傾向だった

遠目でヒットしたイカに良型が混じっていたことから、今度はエギから遠投に対応できるイカ角「マグナム小山式7g」にスイッチ
キャストから糸ふけを作りレンジを探る哲平さん。「マグナム小山式7g」は、エギの飛距離をはるかにしのぐ

7月初旬に発売したマグナム小山式7gで連釣。遠投後の絶妙な水平フォールでイカを誘う

釜石周辺のライトエギングは今が最盛期

岩手県三陸、防波堤のライトエギングは今まさに最盛期。コツを掴めば初心者でも数釣りが楽しめるシーズン到来だ。これから秋~冬にかけてはサイズもアップし重量感満載な引き味が楽しめる他、ヤリイカの釣果も聞こえてくる。陸っぱりのイカシーズンはロングランなだけに、これからライトエギングを挑戦する方や初心者には最適といえよう。ぜひこのベストなタイミングにチャレンジして、エギングの魅力を存分に堪能してみてはいかがだろうか。
【編集部より】防波堤釣りはルール、マナーを守って、今後も釣りを長く楽しめるようにお願い致します。

[関連]

堤防釣りのルール・マナー

潮が動かずベストなコンディションとは言えないながらもコンスタントに数を重ねての小一時間の釣果。サイズにバラつきは見られたものの中には良型も混じり今後も大いに期待出来そう

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