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東海林誠の東北投げ釣り徹底ガイド6投目 投げカレイの道具と仕掛けの作り方

東海林誠 2023年5月17日 更新
 

6投目 投げカレイの道具と仕掛けのハナシ

※この記事は2014年4月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

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50cmのマコガレイを釣った時は遠投用の細糸タックルと近場、根周り用の太糸タックルを出しました。根掛かりの無い砂地であれば道糸はPE1.5号くらいの細糸で大丈夫です。仕掛けはほとんど根掛かりすることがないので、幹糸、ハリスともに8号の太仕掛けを使っています。

一方、根掛かりのあるポイントでは遠投はできなくなりますが、トラブルの少ないナイロンの6~8号を道糸にします。仕掛けの幹糸は8号のままですが、ハリスの号数を4~5号くらいに落とします。これは根掛かりした時にハリスで切れるようにするため。状況によりオモリに捨て糸を付けて捨てオモリ式にします。ハリ数を1本バリにするのも一手です。

今回の50cmのマコガレイのように手前で釣れる時などもあるので、状況に対応しやすいように、予備の糸を巻いたスプールやハリス、捨て糸、オモリなどはしっかりと準備しておく方がいいですね。

―仕掛けの使い分けについて

あまり根掛かりしない時はフロロカーボン8号の通し仕掛けを使っています。フロロは船ハリスなどの巻きが多いもの。最もオーソドックスに、2本バリの段差仕掛けを使っている場合、根周りを攻める時は予備に用意しておいた4号ハリスの替えバリにチェンジします。52cmのマコガレイを釣った時も4号のハリスにしていたのですが、根掛かって外れないようならハリスから切れますし、大型のカレイやアイナメが来た時は気を付けてやりとりすれば十分に取り込むことができます。

4号や6号のハリスを結んだ替えバリを用意している

あと、投げ釣りではパイプやビーズなどを付けた仕掛けを使う人が多いのですが、基本的にビーズなどの飾りは一切使いません。

―仕掛けパーツを付けない理由
以前はビーズを付けていたこともありましたが、エサを飲みこまれた時など、ハリを外すのがかなり大変なんです。ならば飾りを付けないでエサの誘いだけにしたらどうなるのか?試してみたところ、それほど釣果に変わりが無かった。それからは手返しを重視して、絡み防止のための仕掛けパイプくらいしか使わないようになりました。

―ハリの選択
ハリは小さい魚に食われないようにケン付き流線の18号を使っています。これ以上大きいのがないもので…。30cmのマコガレイや手の平ちょっとのイシガレイでも十分に食ってくるので、これ以上小さくする必要はありません。ケン付きなのでエサがずれにくく、太めのアオイソメ1本掛けでもエサ落ちしにくいのがケン付き流線のいいところですね。

投げ釣りで最もベーシックなケン付き流線
がまかつ
カレイ釣りの定番、ケン付き流線。
 
 

―ハリの結び目
ハリスが4号、5号くらいであればそのまま結べばいいのですが、8号の通し仕掛けなど太い仕掛けは結び目がしっかりと締まらない時があるので、抜け防止のために瞬間接着剤を1滴くらい垂らして補強しています。

糸が太い時は、結び目を瞬間接着剤などで補強するといい

―基本は段差バリ仕掛け
最もオーソドックスなのが、段差式の2本バリ仕掛けですね。私の場合は、1本バリの下から15cmくらい上の所にチチワを作って、枝の方はハリスに硬質パイプを通してから先にチチワを作り、チチワとチチワを繋いで、そこに硬質パイプを被せるだけです。

段差式の2本バリ仕掛け
枝バリは硬質パイプを通した後、チチワを作って繋ぐだけ

―エサが大きい時と根掛かりが多い時は1本バリ
ユムシやイワ&アオイソメMIXなど大きめのエサを使う時には1本バリが基本です。仕掛け絡みを防いで、しっかりエサをポイントに届けるのが大切ですから。ハリスは太糸で1m前後です。

大物用の赤色ナイロン1m弱にカットビッグサーフ(オーナーばり)18号の組み合わせ

―根周りの根魚には胴突き仕掛け
胴突き仕掛けだとカレイを釣るのは難しいですが、根周りでのアイナメ狙いなどには効果的です。私の胴突き仕掛けはハリの下側の幹糸を2本撚りにしています。作り方は、まずは太めのフロロ12号を1ヒロくらい取って、30cmくらいを残して先半分を2本ヨリに撚って結びます。あとは結び目のあたりから枝スを出すだけ。ヨリ糸部が根ズレ対策になり、下は捨てオモリ式にすることで、根にハマったらオモリだけが外れるようにします。

胴突き1本バリ仕掛け。オモリ側(スナップが付いている方)が2本ヨリになっている

―ハリ選びの裏ワザ
最近のことなのですが、ルアー用のオフセットのワームフックを使うようになりました。管付きで結びやすいし、弾力があって軟らかいので根掛かりした時に外れやすいのがいいですね。ハリが曲がった時の交換もラクラク。30cmくらいのマコガレイ、アイナメでも十分に食ってきます。

ワーム用のオフセットフックが実は投げ釣りでもかなり使える

ワームフックを使うまではカットビッグサーフ(オーナーばり)の14号、15号をよく使っていました。大型への掛かりがよく、適度な硬さで根掛かりも外しやすいです。ただ、ビッグサーフの13~15号くらいを使っていると、カーンといいアタリがあっても乗らないということが結構あって、ドラグを緩めて食わせれば掛かるかとも思ったんですが、どうしてもだめでした。その点、ワームフック使ってみたら根掛かりはすぐ外れてくるし、掛かりはいいしですごかったです。

―フックポイントは常に研いでおく
あと、フックポイント(ハリ先)は回収の度に必ず確認し、爪に当ててみてスベるようならヤスリで砥ぎます。ヤスリは100均で売っている小型のもので構わないので、ハリ先は常に鋭くして、大物を獲り逃がさないようにしましょう。

―天秤は自作が基本
テンビンは日曜大工用品店で買ったステン線で自作しています。作るといってもラジオペンチで曲げるだけ。慣れれば30秒ほどで作れるので、10本、20本と作って持っていきます。ステン線の太さは1mmか1.2mmが基本。自作ではオモリのスナップ部分に若干遊動域を作っているのもポイントです。

自作のテンビン。オモリ部分のリングの遊動幅を広めに取ってある
NTスイベル
自作テンビンに使いやすい1.2mmのステンレス線。
 
 

今はほとんどこの自作のテンビンを使っていますが、遊動式のテンビンはアタリが出やすいので、ナイロン糸を使う時などにおすすめです。遊動の場合は輪の部分をハンダづけしなければならないので、作ることもありますが自作はちょっと大変かも。

遊動式。左は市販の湘南テンビンで、名古屋テンビンほどでないが可動式、藻掛かりなどを外しやすい特長がある
遊動式のテンビンはスナップが通るリング部分をハンダづけする必要がある

―オモリは小田原型(六角)を愛用
オモリは小田原型を使っています。直線的なのでナス型に比べると底で安定するし、価格もいくらか安いので。根掛かりする時は捨て糸と併用しますが、根掛かりがひどい時だと一袋くらい一気に無くなる場合もあります。あと、遠投する時は弾丸オモリを捨て糸無しで使います。

六角オモリをメインに使用
遠投用の弾丸オモリ

フジワラ
スリム形状の弾丸オモリ。
 
 

―根掛かりが多い時の捨てオモリ式
根掛かりする時は、オモリが根に引っ掛かった場合、オモリだけ落ちるように捨てオモリにします。オモリを結ぶ捨て糸は4号のヨリ糸です。捨て糸は色々と試したのですが、3号だとすぐ切れてダメで、4号か5号を使うようになりました。ヨリ糸にするようになったのは、扱いやすいし、力を入れて引っ張ればほどよく切れるのでちょうどよかったからです。

捨てオモリを結ぶための捨て糸
4号ラインを15cmくらいの2本ヨリにしている


使い方はテンビンとオモリを捨て糸で結ぶだけ

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PROFILE:東海林 誠(とうかいりんまこと)

家業である米穀店の仕事と育児の合間に、せっせと釣り場に通う、投げ釣りマスター。北は青森から南は愛媛や有明海まで、大物にかける情熱が足を釣り場に向かわせる。仙台広瀬キャスターズ所属

 

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