釣行記

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牡鹿の夜投げアイナメ 震災後初試釣

東海林誠 2020年12月4日 更新

仙台広瀬キャスターズの投げ釣りマスター、東海林誠さんが牡鹿半島を試し釣り。常夜灯も少なくなり、夜の投げ釣りはさすがに難しいかと思われたが…。

震災後初めての牡鹿半島釣行

震災後、宮城での釣り(夜釣り)は自粛していましたが、例年なら夜投げでアイナメが釣れている頃。編集部からも状況を訊かれていたので、現地の様子を確認しがてら、急遽、牡鹿半島まで行ってきました。

アイナメは、磯場や防波堤で日中に釣れてきますが、夜は常夜灯の周りでよく釣れ、また、あまり知られていませんが、常夜灯の無い暗い場所でも、真夜中に良型のアイナメが釣れてきます。特に、満月&快晴の晩は、海全体が天然の常夜灯ともいえ、30~50cmクラスのアイナメが入れ食いになることも!? 1~2月は、日中でも寒く、特に夜は極寒ですが、この時期は、日中よりも夜釣りの方が、数、型ともに断然期待できます。

今年の震災前は、クラブ会員と一緒に、主に南三陸方面の新規ポイントを開拓していて、週2回のペースで夜釣りに通い、期待外れのポイントもありましたが、良型のアイナメがよく釣れました(※震災の前夜も釣りに行っていて、震災当日の朝に帰宅しました)。

12月17日(土)、夜9時くらいに石巻に入り、牡鹿半島へ。釣り場へ向かう途中、路肩の崩落や、路面の隆起&陥没で一部は通行止めに…。過去の実績ポイントを10ヶ所ほど回ってみましたが、震災により常夜灯は無くなっていて、漁港内の船着場は、地盤沈下で冠水していました…。

それでも、被害が小さかった防波堤では、数名のルアーマンが竿を出していて、話を聞いてみると、10月くらいからアイナメ、ソイが上がっているとのこと。隣に入れてもらって、夜11時くらいから、竿3本で釣り開始。

立入禁止の釣り場や未だ危険な個所なども多いため、初めて釣行するときは明るいうちに釣り場を確認しておくと確実。満潮時には冠水する所もあるので、車は陸寄りに駐車するなど、安全面には十二分に配慮したい
夜釣りの定番であるアナゴやドンコの姿も。時合いまでは小型のアイナメや外道が多かった
 
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時合いになると良型アイナメが連発

この日は小潮(半月)の快晴。最初の1時間は、小型のアイナメがポツポツ掛かる程度でしたが、日付が変わったあたりから30cmUPが掛かり始め、午前1時から1時半に、ユムシを付けた仕掛けに、42&44&48cmのアイナメが連発(※過去にも大型のアイナメは、夜中の1時頃に良くアタっています)。

2時過ぎには潮止まりの時間帯に入り、そこから1時間ほどアタリが止まりましたが、再び3時頃に30~40cmがポツポツ来て、午前4時に納竿。結局、実釣5時間で、30~48cmのアイナメ×10匹(他に30cm弱×10)と、ドンコ・アナゴ数匹でした(※ハリを飲み込んだアイナメ以外はリリース)。

『夜投げアイナメ』は、例年なら5月くらいまでは楽しめます。防寒対策は必須ですが、満月前後を狙ったり、常夜灯が点くようになればもっと数が出て楽しめるはずですので、復興が進んできたら、皆さんも一度狙ってみて下さい。きっとハマると思いますよ!

午前1時ちょっと前に釣れた44cmの良型アイナメ。エサはユムシの食いがよかった。灯りが無く暗い夜だったため、ユムシの強烈な匂いが効いたのかもしれない
午前1時台には良型がバタバタと釣れ出し、42cmの黄色いアイナメも(ハリを飲み込んでいないアイナメは全てリリースした)
44cm、42㎝に続いて、この日最大サイズがヒット!竿さえ出せればしっかり釣れます
メジャーを当てると48cm。常夜灯が無く、半月の状態でも魚は釣れてきた。満月の快晴ならもっと釣れるのかも
 

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PROFILE:東海林 誠

家業である米穀店の仕事と育児の合間に、せっせと釣り場に通う、投げ釣りマスター。北は青森から南は愛媛や有明海まで、大物にかける情熱が足を釣り場に向かわせる。仙台広瀬キャスターズ所属

 

取材・テキスト/東海林 誠(仙台広瀬キャスターズ

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