仙台湾ワラサ&陸奥湾テンヤマダイ終盤戦!
絶好調が続く仙台湾のワラサジギングと陸奥湾マダイ一つテンヤ釣行の2本をリポート。ともにシーズンは終盤ながら、爆釣劇が続くワラサ、良型が多くなってきたラストマダイと、旬の釣味をすっかり楽しみ尽くす!※2011年11月掲載の記事です。
今季好調のワラサジギングを堪能
岩手県在住の千葉宏一さんは、好調の続く仙台湾のワラサジギングを堪能するべく、11月3日、塩釜港の東北丸に乗船。この日もワラサの活性は高く、75cm級を頭に25本を釣り上げた。
当初、PE3号にリーダー50Lbのシステムを組んでいたのだが、あまりによく釣れるのでリーダーが消耗。余裕を持って取り込めるように途中でシステムを組み換え、70Lbのリーダーにチェンジした。特に食いが落ちるということもなく、トラブルが減って順調に数を伸ばせたそうだ。
実釣では終始、底~中層までの広いレンジにワラサの反応がみられた。「上の方にも魚はいるのですが、大きいサイズは下の方にたまっているので、底から10~20mくらいまでを集中的に探りました。このシーズンはいつもそうですが、ベイトはメロウド(イカナゴ)なので、ジグはロング系がメインです。特に食いのよかった朝のうちは、スライドの大きいジグのハイピッチジャークでどんどん釣れました。日中は少し食いが落ちてきたので、スライド幅の小さいジグにチェンジし、スローピッチ気味に誘いました」
カラーについても、活性の高い朝のうちであれば、ピンクグローなどどんな色でも反応したのだが、日中はカラーにより差がついた。千葉さんは他の人があまり使わないグリーンゴールドなどにチェンジ。アクションとカラーで周りと差を付けてアピールすると、アタリが止まっている時間帯でもヒットしてくることが多かったそうだ。
ジギングの3日後には陸奥湾でマダイ狙い
仙台湾から岩手に帰り、11月6日は青森・陸奥湾へ。今度はブラー、テンヤでマダイ狙い。こちらもシーズン終盤に差し掛かっているが、シーズンが終わりに近付くと大型に期待できる。
これまで、陸奥湾のマダイ釣りはアオイソメをエサにブラーなどで狙うのが主流だったが、千葉さんはここのところ流行しているエビエサを使った一つテンヤにも積極的にチャレンジしてきた。で、この日はその一つテンヤが大当たり。最初はブラーで狙っていたのだが、多すぎるチャリコに辟易。試しに、テンヤに冷凍花エビ(加藤えびや)を付けて落としてみたところ、チャリコとは違う繊細なアタリがあり、エビの頭だけが無くなっていた。「これは小ダイじゃないな」と判断した千葉さんは、小さなアタリにすかさずアワせてフッキングに成功!63cmの良型をキャッチした。
その後も64cm、65cmを釣り上げ、計3枚の60UPをキャッチ。周りも真似をして一つテンヤで狙ったが、釣り方に慣れないとエビの頭だけを盗られてしまうことが多かった。
「基本はリフト&フォールでいいのですが、+αとしてフォール中に小さなシェイクを入れるとか、冷凍エビを活きているように見せるアクションを意識しました。エビを上手に泳がせれば、中層で小魚などを追っているタイがガツンと食いついてくる場面も。あと大きいマダイほどアタリが小さいことが多いので、感度のいいタックルと細いラインでしっかりアタリを取ることも大切ですね」と、千葉さん。ブラーマダイでは朝方の暗い時間帯は夜光系、日中は金系と使い分けるのが定番だが、テンヤでもそのセオリーを活かし、朝はケミブライト系、日中はグリーンゴールドやレッドゴールドという風にカラーをチェンジした。
「本格的にマダイをテンヤで狙い始めたのは昨シーズンくらいからなのですが、ようやく感覚が分かってきたというところです。繊細かつダイレクトな釣りなので、かなり面白いですね。小ダイを避けてデカいのを狙えるのも魅力。底付近を丁寧に攻めないとだめだし、エビの頭だけ盗られやすかったり、テクニックの差も出ますから、カレイ釣りやゲームフィッシングが好きな人はハマりやすいと思いますよ」
現在、陸奥湾のマダイは荒食い状態に入っており、コンディションのいい魚体が多い。これから陸奥湾を出るまでは、エビ、貝、小魚など食べまくる好シーズン。この日は青森~蟹田周辺で釣ったのだが、例年よりマダイの回遊時期が遅れているようなので、12月上旬まではバッチリ狙えそうだ。
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カレイ釣り大会で多数の入賞経験を持つカレイ競技のエキスパート。三陸をメインフィールドに、仙台湾や青森周辺にも足を延ばす。青物ジギングやマダイ、ワカサギなども得意。岩手県一関市(千厩町)在住。ささめ針フィールドモニター、下野アドバイザリースタッフ
※取材・解説/千葉宏一
※取材協力/東北丸(宮城県・塩釜港)TEL:022-364-2653