良型主体に今後も有望!宮城県南三陸沖の船ヒラメ
南三陸町志津川の船宿・三浦屋のヒラメ船を取材してきた。撮影をした7月中旬頃はヒラメの産卵期で、岩礁帯のポイントで良型ヒラメが連発した。
(2024年7月取材、8月掲載)
強い濁りの入った追波湾周辺海域がこの日の釣り場
活き餌を胴突き仕掛けで泳がせて狙う夏ヒラメ船が三陸から仙台湾の各地で盛期を迎えている。南三陸戸倉地区の船宿三浦屋でもカレイ船と並びヒラメ船に力を入れていて、この日はヒラメ中心にソイなど根魚も狙えるイワシ五目での出船。
この日のエサはマイワシで15cmほどある大型のもの。「今年はイワシが少なくて、うちは何とか手に入れることができますが、小サバを使っている船も多くなっています」。ハリ数制限はなく1本バリ、2本バリどちらもOK。2本バリの人が多いようだった。
10時頃から潮が動き始めてヒラメの活性上昇
追波湾周辺海域の濁りは相当なものだったが、それでも大雨直後に比べれば落ち着いたそう。川水で表層の海水濃度が低くなり、餌のイワシが死んでしまうこともあったそうだ。
釣り始め、表潮は追波川からの流れが速く、底潮はあまり動かない状況で喰いは渋めだった。午前10時くらいから北側に潮が流れ始め、潮目がみえるようになると一気にヒラメの喰いが立ってきた。
竿頭の人はチラシ仕様の2本バリ仕掛けを使用
取材時はヒラメの産卵期。産卵のため岩場に集まったヒラメを狙うため、良型が多く、ソイなど根魚も混じった。この日の最大は70cmジャストだったが、他に68~69cmサイズが船中5枚ほど上がっていた。60cm台は食べておいしく、市場価値的にも最も高級とされる大きさ。
船中1枚目を釣り上げ、その後もトップ釣果だった右舷ミヨシの方の仕掛けは2本バリ仕掛けのチラシ仕様。大型ヒラメを釣った時はトリプルフックのチラシバリを使った仕様だった(仕掛けは全て自作)
明船長に多く釣る人は何が違うのか訊いてみたところ、「岩礁帯のポイントではこまめに底取りを確認しながら、根掛かりしないように釣ることが大事ですね。高低差のある所だと底が10mくらい上下する場所もあるので、船の移動に合わせてだんだん上がっていくのか、下がっていくのかをイメージしながら釣るようにしてください」
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8月以降は砂底のポイントに移るため釣りやすくなる!
この日は80cm以上の大物は出なかったが、70cm最大に船中20枚とまずまず。これから8月のお盆頃にはヒラメの産卵期が終わり、ポイントが岩礁帯から砂地に移るため根掛かりが少なく釣やすくなる。唯一の心配はエサのマイワシの供給状況。あらたに入荷すれば良いのだが、餌屋さんのイワシの在庫がなくなった場合は小サバなど代替エサに変わる可能性があるそうだ。
エサの状況は出船前に確認していただくとして、過去には9月に90cmが釣れるなど、これから秋にかけてもサイズに期待できる。夏から秋のヒラメ船にぜひチャレンジしてみてほしい。
南三陸町志津川 船宿「三浦屋」
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