越喜来湾のヤリイカ&冬至スルメ
高級なヤリイカに大きなスルメイカが混じる
三陸の船ヤリイカが調子を上げてきているとの情報を得て、12月21日、岩手県大船渡市の越喜来湾を取材してきた。釣り河北釣果速報の岩手欄をみると、ヤリイカ中心の釣果とスルメイカ中心の釣果があると思うのだが、今回取材したのは前者の方で、浅場でライトタックルを使って狙うのが特徴。後者のスルメイカ船はもうちょっと深場を狙い、こちらはヤリイカはあまり釣れないが、スルメの数釣りが楽しめる。
「今季は9月以降、スルメイカもヤリイカも全然ダメだったのですが、だいぶ遅れて釣れ始まり、今が一番の状態です」とは、取材で乗船した崎浜漁港・第十八千祥丸の西村船長。
ヤリイカはシーズン初期には胴長20cm台が多いのだが、12月の半ば頃から胴長30~35cmの大型が混じるようになっており、例年通りであれば年明け後も1月一杯くらいは狙える。今後もしばらくは天気が安定すれば期待できるそうだ。また、今釣れているスルメイカは「冬至スルメ」と呼ばれる大型の群れで、浅場で狙えるのは冬至前後の短期間。いつまで狙えるかは群れ次第となる。
ヤリイカの乗りは好調!型もヨシ
釣り始めはまだ明るい15時半頃。首崎周辺の水深30~40m付近には他船も集まり、投錨して竿を出すと、早速胴長20~30cmのヤリイカが釣れ始めた。イカの通り道に合わせるために何度かポイントを入れ直し、16時過ぎに点灯。固定ポイントの水深が少し外しただけでも釣果が変わるそうで、船長の腕の見せ所だ。
集魚灯が点いてからはスルメイカも寄り始めて、良型のヤリイカとスルメイカが8:2から9:1くらいの割合で釣れてきた。ライトを点灯するとスルメイカばかりが寄ってしまってヤリイカが全く釣れなくなる場合もあるそうだが、この日はヤリイカが多めのベストな釣況。日によって後半はスルメばかりになることもあるので、ヤリイカを沢山釣りたい人は早めの時間に意識してヤリイカの数を稼いでおいた方がいいだろう。
浅場でダイレクトな釣り味を堪能!
越喜来のヤリイカ船はオモリ50号とライトに楽しめるのも魅力。水深のあるスルメイカポイントではそれなりのタックルが必要だが、首崎の浅場なら2m前後のカレイ竿と小型両軸リールでも十分釣りになる。とはいえ、近年は大型のイカが乗ってもやりとりがラクな小型電動リールとゲーム系の沖釣りロッドを使う人が多くなっている。
仕掛けは5~6本バリくらいのプラヅノ系を使用。最初、スルメ狙いでスッテを使っている人がいたが、プラヅノ系に交換した途端に釣果が上向いていた。プラヅノのサイズは8~14cm。ヤリイカ用には11cmくらいが標準だが、この日は型がよかったためか14cmを使った人が好調に数を稼いでいた。
実釣時間は21時まで。終始安定して釣れ続き、ヤリイカの群れが回遊してくると2杯、3杯と乗ることもあり、終わってみればトップの人で70杯ちょっと(スルメは3杯のみ)。少ない人は40杯ほどだったが、高級な良型ヤリイカがこれだけ釣れれば、十分ホクホクの釣果といえるだろう。
今年の夏はスルメイカが不調でイカ釣りを堪能できなかった方も多いはずだが、ここにきてたまった鬱憤を晴らすチャンスの到来。2013年の初釣りにヤリイカ狙いなんてどうでしょう?
◆TEL:090-7338-9769
崎浜漁港の流れ込みのある付近から出船
【関連】ヤリイカをおいしく食べられる料理レシピ!
ヤリイカの下準備
ヤリイカのお刺身
炙りヤリイカの山菜サラダ
ヤリイカの炒め物
【関連】肝が魅力!スルメイカの料理レシピ
スルメイカの下準備
スルメイカの肝のルイベ
スルメイカの和風サラダ
スルメイカのゴロ焼き
◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
※取材協力/第十八千祥丸(岩手・崎浜漁港)TEL:090-7338-9769