釣行記

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越喜来湾のヤリイカ&冬至スルメ

編集部 2021年4月7日 更新

越喜来湾・首崎周辺の船ヤリイカが絶好機を迎えている。胴長35cm前後の良型の割合が増えて2連、3連ありと釣果安定。また、今の時季は冬至スルメと呼ばれる大型のスルメイカも混じり、ヤリ&スルメの激うまコンビを同時に狙えるチャンスなのだ。
※2012年12月掲載の記事です。

高級なヤリイカに大きなスルメイカが混じる

岩手県南部の越喜来湾と吉浜湾との間にある首崎(こうべざき)周辺がポイント。大船渡の崎浜漁港から航程30分くらいで到着

三陸の船ヤリイカが調子を上げてきているとの情報を得て、12月21日、岩手県大船渡市の越喜来湾を取材してきた。釣り河北釣果速報の岩手欄をみると、ヤリイカ中心の釣果とスルメイカ中心の釣果があると思うのだが、今回取材したのは前者の方で、浅場でライトタックルを使って狙うのが特徴。後者のスルメイカ船はもうちょっと深場を狙い、こちらはヤリイカはあまり釣れないが、スルメの数釣りが楽しめる。

「今季は9月以降、スルメイカもヤリイカも全然ダメだったのですが、だいぶ遅れて釣れ始まり、今が一番の状態です」とは、取材で乗船した崎浜漁港・第十八千祥丸の西村船長。

ヤリイカはシーズン初期には胴長20cm台が多いのだが、12月の半ば頃から胴長30~35cmの大型が混じるようになっており、例年通りであれば年明け後も1月一杯くらいは狙える。今後もしばらくは天気が安定すれば期待できるそうだ。また、今釣れているスルメイカは「冬至スルメ」と呼ばれる大型の群れで、浅場で狙えるのは冬至前後の短期間。いつまで狙えるかは群れ次第となる。

薄暮の時間帯から釣り開始。始めて30分くらいは、釣りをしながら投錨ポイントを調整する
日が沈む前も回遊があるとヤリイカがポツポツと釣れてきた
胴長20~30cmのレギュラーサイズのヤリイカ。集魚灯を点けると徐々にスルメイカが増えることが多いので、ヤリイカは早めに釣っておくのが吉
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ヤリイカの乗りは好調!型もヨシ

16時過ぎに集魚灯点灯

釣り始めはまだ明るい15時半頃。首崎周辺の水深30~40m付近には他船も集まり、投錨して竿を出すと、早速胴長20~30cmのヤリイカが釣れ始めた。イカの通り道に合わせるために何度かポイントを入れ直し、16時過ぎに点灯。固定ポイントの水深が少し外しただけでも釣果が変わるそうで、船長の腕の見せ所だ。

集魚灯が点いてからはスルメイカも寄り始めて、良型のヤリイカとスルメイカが8:2から9:1くらいの割合で釣れてきた。ライトを点灯するとスルメイカばかりが寄ってしまってヤリイカが全く釣れなくなる場合もあるそうだが、この日はヤリイカが多めのベストな釣況。日によって後半はスルメばかりになることもあるので、ヤリイカを沢山釣りたい人は早めの時間に意識してヤリイカの数を稼いでおいた方がいいだろう。

集魚灯を点けると、ヤリイカが寄ってきたのか、コンスタントに上がり始めた
うるさくない程度にスルメも混じったが、ヤリイカも負けずに釣れ続く
船の周りにイワシなどが集まって秋の海のような雰囲気。当然、夜は寒いので、防寒は十二分にしておきたい

浅場でダイレクトな釣り味を堪能!

ヤリイカのタナはほとんど底付近。回遊してくると連続してヒットすることが多い

越喜来のヤリイカ船はオモリ50号とライトに楽しめるのも魅力。水深のあるスルメイカポイントではそれなりのタックルが必要だが、首崎の浅場なら2m前後のカレイ竿と小型両軸リールでも十分釣りになる。とはいえ、近年は大型のイカが乗ってもやりとりがラクな小型電動リールとゲーム系の沖釣りロッドを使う人が多くなっている。

仕掛けは5~6本バリくらいのプラヅノ系を使用。最初、スルメ狙いでスッテを使っている人がいたが、プラヅノ系に交換した途端に釣果が上向いていた。プラヅノのサイズは8~14cm。ヤリイカ用には11cmくらいが標準だが、この日は型がよかったためか14cmを使った人が好調に数を稼いでいた。

仕掛けは11cmか14cmのプラヅノを使う人が多かった。市販のヤリイカ用で、真ん中にスッテが入ったものが人気
左)中にはスルメイカ用の投入器を使って釣る人も。右)基本的なことだが、歯ブラシ等でこまめにツノの汚れを落とすのも重要

実釣時間は21時まで。終始安定して釣れ続き、ヤリイカの群れが回遊してくると2杯、3杯と乗ることもあり、終わってみればトップの人で70杯ちょっと(スルメは3杯のみ)。少ない人は40杯ほどだったが、高級な良型ヤリイカがこれだけ釣れれば、十分ホクホクの釣果といえるだろう。

今年の夏はスルメイカが不調でイカ釣りを堪能できなかった方も多いはずだが、ここにきてたまった鬱憤を晴らすチャンスの到来。2013年の初釣りにヤリイカ狙いなんてどうでしょう?

リーディング82 H-190とシーボーグ 300MJ-Lのタックル(DAIWA)。ロッドは2mくらいの先調子竿が使いやすく、ヤリイカ用の他、カレイ竿にも調子の合うものがある
左)例年、冬至のころは南下し損ねた特大スルメイカが釣れる季節。右)1つのツノにヤリイカが2杯乗ってくる場面も
ヤリイカは胴長35cmほどあるものも。これからしばらくは大型が釣れる好機
大船渡・崎浜漁港の第十八千祥丸はヤリイカ船一人7,000円(氷付き)で出船。夜イカの他に日中はメガラ(オキメバル)やタラも狙う。また、これからはナメタ五目も面白くなる。右上写真の西村船長が親切、丁寧に釣らせてくれるので任せて安心!
◆TEL:090-7338-9769


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【出船場所】
崎浜漁港の流れ込みのある付近から出船

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※取材協力/第十八千祥丸(岩手・崎浜漁港)TEL:090-7338-9769

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