滑り出し良好!仙台湾のタラジギング
今冬初釣行で12.5kgを最大に97本キャッチ!
11月13日、菊田釣センター仙台店の丹野店長は、塩釜港・第一海友丸からタラジギングで出船。去年の記事でも取り上げた通り、これからの季節のマダラは産卵に向けて大型が集まる好季。まだ本格的な出船が始まったばかりだが、このリポートでは今季の展望を見すえつつ、ニューアイテムなども紹介していきます。
この日、金華山沖の水温は約18℃と、タラ狙いにはちょっと高め。それでもタラの食いはよく、船中トータルで97本を釣ることができた。アベレージサイズは2~3kg、調子がよかった後半は4~5kg級も多くなった。さらに、でかいもので7~8kgが数本、最大は12.5kgと、型もまずまず。この季節のマダラはまだ広い範囲に散らばっていて、水温低下とともに水深100m前後の浅場に集まる。卵や白子で腹がパンパンになる12月一杯頃までは食いのいい状況が続くのが例年のパターン。年明け後は若干食いが落ちるものの、リアクションバイトで誘えるジギングであれば、1月中旬頃まで十分いい釣りを楽しめるはずだ。
深場のジギングはトラブルレスが鉄則
丹野さんは仙台湾のタラジギングを長年探究し、基本形を確立。しっかりとしたレクチャーを受ければ、初心者でも確実に釣らせるノウハウを持つ。
メインとなる金華山沖のポイントには沈船などがあり、根掛かりが多く、潮が速いためオマツリも多発する。そのため、この釣りでは船中が意気を合わせてトラブルを防ぐことがかなり重要。ジグのサイズは潮速に合わせ、400~600gで調整。回収スピードを揃えるために、タックルは電動で統一し、トラブルを減らして皆で楽しめるようにしている。
ロッドは、以前は遠征カンパチ用などのディープジギング用を流用していたが、近年はオリジナルブランドM.TANNO FACTORYから専用ロッドのマダラスペシャルを発売。「これは青物の速さとパワーに対応する通常のディープジギングロッドより、タラをバラしにくいような設定が特長です。長さも青物ジギング用はパワー感度重視で5ftクラスですが、ウネリをかわせるように6ftにしました。さらに今年は、スタンダードの600gまでのモデルのほかに、穂先を少し繊細にした500gまでのモデルも追加しています。おかげさまで2011モデルの初回分は売り切れてしまったんですが、次の生産分が11月下旬頃には入荷してくる予定です」
メタルジグはシルエットが小さく、抵抗を受けにくいロングジグ系がおすすめ。水深があってもピンポイントに落としやすく、また回収もスムーズだからだ。この日は京都のKOMO代表、薦田真司さんが同船。薦田さんはマダラジギングを若狭沖で広めようとしているマダラフリークでもあり、この日は600gの試作品をテスト。12月中旬発売予定とのことで、速潮時に狭いポイントを直撃したいケースで威力を発揮しそうだ。
ジグのタイプ、カラーからタコベイトの有無、そしてアクションまで、様々な要因で釣果に差がつくのもジギングの面白さ。狙わせてくれる遊漁船も増えてきているので、気になる方はご検討をば。
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菊田釣センター仙台店で店長を務めるオフショアのエキスパート。定休日の水曜日と週末の日曜日はお客さんとの釣行にあてることが多く、メインフィールドの仙台湾のほか、日本海や津軽海峡など東北各地に足を延ばしている
※取材・解説/丹野正文
※取材協力/菊田釣センター仙台店(TEL022-285-9576)、第一海友丸(TEL022-365-7589)