釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

春の投げカレイ好季到来/アイナメ、カレイ釣行会参戦記

東海林誠 2023年4月14日 更新

今年も桜が満開となり、春の花見ガレイシーズン盛期!仙台広瀬キャスターズの大物投げ釣り師 東海林誠さんファミリーの投げカレイレポートです。
(2023年4月掲載)
※堤防釣りは工事中や立入禁止の場所に注意し、ルール、マナーを守って楽しみましょう。
【釣りのルール、マナーについて】

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仙台広瀬キャスターズ所属の東海林です。 読者の皆様には、いつも釣行記をお読みいただきありがとうございます。

さて今回は、旬を迎えた宮城の春シーズンのカレイ投げ釣り事情について、今年度の釣況を踏まえつつ、カレイの習性も含め解説していきたいと思います。

例年、晩秋に産卵のため浅場に接岸してきたカレイが初冬に産卵を終え、早い年だと、お正月あたりから抱卵した肉厚の個体と産卵後の痩せた個体が混在するようになり、その後春先にかけ、産卵後の体力を回復するための『荒食い』の時期に突入するのがシーズナルパターン。

以降、初夏にかけて深場に移動する習性があるため、桜の咲く頃に釣れるカレイは、投げ釣り業界では一般に『花見ガレイ』や『戻りガレイ』と呼ばれます。

いつもの年とちょっと異なる今年の冬~春の釣況

皆様ご存じの通り、今年は3月に入ったあたりから気温が高い日が続き、宮城の桜の開花も過去最速に。

参考資料によるとここ数年は、本来、宮城県沿岸まで南下するはずの親潮が、北海道の太平洋側で蛇行しているため、暖流の影響が強いとの事。

そのため、宮城県沿岸の海水温も高めに推移しているとされ、前回の釣行記でも触れていますが、冬場でも夏魚のヒラメやイナダが好調だったり、南方系の魚種が釣れてきたり、また、砂地のポイントでは、厳冬期にもかかわらずエサ盗りのフグが入れ掛かりだったりしています。
[関連釣行記]威力抜群‼活きエサ泳がせ釣りで大物根魚&ヒラメ連発!

今年の1~2月、前回の釣行記同様、引き続き泳がせ釣りでヒラメを狙ってみたものの、やはり現実はそんなに甘くなく、5回連続でボーズを食らってしまい大惨敗…。そのため、実質的なカレイ狙いは2月後半に入ってから。

本命カレイに混じり、外道にホウボウも
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房掛けのアオイソメがエサ落ちしないように気を付けて投入

カレイ釣りに使うエサは、いつもお世話になっている『つりえさ倶楽部マリン 仙台新港店』にて購入。

このご時世、食品や電気料金などの値上がりが報道されておりますが、残念ながら釣りエサも以前の2~3割ほど値上がりしています。

投げカレイにおいては、定番の青イソメがあれば殆どどこのポイントもカバーできますが、大型狙いでは、岩イソメやユムシを併用して高い実績を上げております。

中太サイズの青イソメを針に3~5匹掛けて、仕掛け絡みや身切れさせずにフルキャストするのは意外と難しく、投げた瞬間に上空から青イソメが降ってきたという方も少なくないと思います。

高反発&高鉛負荷の高価なキャスティングロッドを振り切る体力(テクニック)があれば、飛距離は格段に伸びますが、それだけ身切れのリスクも伴いますので、まずは少し軟らかめの竿を使って、竿のしなりを活かし、その反発力で飛ばす感覚を身につけると良いと思います。

他にも、鉛より比重の高いタングステンオモリを使用したり、道糸を細くして空気抵抗を減らすのも、飛距離を伸ばす有効な対策になります。

過去の釣行記でもたびたび触れていますが、筆者は道糸に「アトミックスライダー」(爆釣夢追人)を多用して、高い実績を上げております。

ナイロンラインでありながら、抜群の強度と適度な伸びで、大型魚でもグイグイ巻いて浮かせる事が可能で、カレイ釣りでは主に3号(+4~12号力糸)を使用し、砂底で根掛かりの無いポイントでは2.5号を使用したり、近投根周り狙いでは根掛かり対策として7号を使用しています。

つりえさ倶楽部マリン 仙台新港店
エサのアオイソメや岩ゴカイ、ユムシはこちらで購入!
■TEL:022-786-3580

3月 春カレイシーズン突入

さて、3月に入ってからは次男と出撃する機会が多くなり、大会の下見を兼ねてあちこちポイントを変えながら、定番のマコガレイ&イシガレイに、時折良いサイズのホシガレイも❗

前述したように、投げ釣りにおいては遠投が有利な場合が多いですが、水深がある漁港の航路筋や潮通しの良いポイントなど、実際に、次男の飛距離でも充分釣りになるポイントも存在します。

アタリを待っている時間帯が長ければ長いほど、飽きてしまう子供さんは多いと思いますので、地域の猫と遊んだり、釣りの合間にキャスティング練習を兼ねるなど、筆者もなるべく飽きさせないように努力しております😅

2月末頃、良型ホシガレイGET
こちらは3月上旬の釣果
港のネコなどと遊びながらのんびり釣りを楽しむ

仙台広瀬キャスターズ・クラブ釣行会(アイナメ、カレイ)

2023年3月26日(日)には、クラブ釣行会(年3回開催)が行なわれ、在籍30名のうち12名が参戦。

数名ずつのグループに分かれ、AM5:00釣り開始~PM1:00検量で、アイナメorカレイの1匹長寸で競いました。

あいにくの雨でしたが、雨でも釣りに行きたいと言う次男を連れ、投げ釣りを始めたばかりの新入会Sさん&釣友のご子息で、昨年入会したWくんと一緒に竿出し。

今回は、根周りで大型アイナメを狙いつつ、遠投でユムシを使い、デカいイシガレイを狙う作戦❗

悪天候のため、さすがに一般の釣り人は皆無で、狙いのポイントにすんなり入れました。

狙い通り、開始早々に根周り狙いの竿に良いアタリがあって、30~40cm弱の微妙なサイズのアイナメとマコガレイを数匹捕獲。

その後、激流&流れ藻&根掛かりがひどくなり、近投&遠投ともにしばらく釣りにならずアタリも遠のいたため少し移動し、狙うポイントを変更。

遠近投げ分けて、海底のキツいカケアガリを確実に捉えて待機させていたところ、すぐにアタリが出て、30~35cmクラスのイシガレイ連発❗

後半、強烈なアタリとなかなかの締め込みがあって、次男に「これ、結構でっかいかもよ❗」と伝え、50cmクラスを期待するも、釣れてきたのは42cm止まりで、直後、次男に「小っちゃ❗」と笑われてしまいました😅

雨の中の釣行会参戦
40cm弱のアイナメ
カレイ最大はイシガレイ42cm
他にハリ掛かりの浅い10枚ほどはリリース

すると、近くで竿出ししていたWくん、この日も朝から絶好調で良型カレイ連発❗
しかも、何と、58cmの特大イシガレイを捕獲しちゃいました❗これは優勝確定でしょ😄

※ちなみに彼は釣友のご子息で、現在20代前半。初めて一緒に釣りをしたのは小学生の時で、小柄ながら当時から投げ竿を振りかなりぶっ飛ばしていました。今の息子たちと相通ずるものがあります。

昨年の入会後は、各大会の上位入賞を継続しており、彼との出会いは、筆者も改めて初心を振り返る良いきっかけになりました。

一方、この日、並んで竿出ししていた新人Sさんですが、初心者の方にはかなりハードな釣況になってしまいまして、大量の流れ藻&激根掛かりにより、取り込みにも大変苦戦され、残念ながら釣果無しに終わってしまいました。また次回に期待しましょう😣

さて、予定の時間になり集合場所に着くと、大きなどよめきが❗

てっきりWくんのイシガレイが優勝魚だと思い込んでいたら、何と、Aさんがまさかまさかのホシガレイ60cmオーバー❗

スケールで計ってみたら62.5cmあり、横幅だけで軽く40cmを超えていました。

今回、参加者12名のうち7名が審査魚提出で、検量の結果、筆者のイシガレイは4位でした。

※大会結果は以下の通り
【広瀬3月例会/参加者12名】
優勝 ATさん ホシガレイ 62.5㌢
2位 WRくん イシガレイ 58.0㌢
3位 OTくん マコガレイ 45.5㌢
4位 東海林  イシガレイ 41.6㌢
5位 YKさん  アイナメ 40.5㌢
6位 EYくん マコガレイ 33.3㌢
7位 NHさん  アイナメ 28.0㌢

優勝のホシガレイ
58cmイシガレイで2位

山菜採りにも良い季節

先日、地元商店街のイベントのお手伝いが早く終わったので、長男&次男を連れて、午後から『タラの芽』採りに行ってきました❗

今シーズン初の出撃で期待が膨らみましたが、日曜で快晴だったため、山菜採りのライバルが多数出没しており、道路脇のものは殆ど採り尽くされた跡ばかり…。

それでも、斜面を登ったり下りたりしながらこまめに探して、何とか買い物袋1つ分収穫がありました。
※帰宅後には、息子たちが絶賛する『タラの芽のてんぷら』で、春の恵みを美味しく頂きました。

釣りを少し早めに切り上げて、たまには山菜採りも良いですよ❗

釣りより熱くなる?タラの芽採り
4月に入っても好調!マコガレイ10枚の釣果
4月上旬、マコガレイ51cmの釣果

カレイやアナゴも捌けるようになりました

【東海林誠さんの関連釣行記】
連載:東海林誠の東北投げ釣り徹底ガイド
2010年:陸から60イシ!投げカレイ大物獲りの心得
2013年:仙台周辺サーフのヒラメ93cm!
2017年:宮城の投げ釣りで60cmホシガレイ&夜アイナメ・マダラ有望
2017年:山形マダイ投げ釣り 堤防の夜釣りで90cm大真鯛撃破!

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PROFILE:東海林 誠

家業である米穀店の仕事の合間にせっせと釣り場に通う、投げ釣りマスター。最近はもっぱら子連れ釣行中心。北は青森から南は九州四国まで、大物にかける情熱が足を釣り場に向かわせる。仙台広瀬キャスターズ所属

 

※取材・テキスト/東海林 誠



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