釣行記

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  • 激流の温排水に青物沸く釣り公園!【新地町海釣り公園】

    編集部 2020年10月27日 更新

    火力発電所の温排水を利用し作られた新地町海釣り公園は、温排水の恩恵により、南北の多様な魚種を狙えるスーパー釣り公園。夏から秋はヒラマサやカンパチなどの中~大型青物が押し寄せ、絶好調の日に当たれば、メモリアルレベルの爆釣に遭遇することも。
    【2019年8月追記】2010年10月取材。震災前の状況を掲載しています(釣り方は現在も同様です)
    [管理釣り場情報] 新地町海釣り公園※オモリは25号までに制限されているので、ご注意ください。

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    NEW新地町海釣り公園をご紹介

    爆釣!の前に釣り場のシステムを知っておく

    場所は相馬港5号埠頭の北防波堤の付け根付近。地蔵川河口の脇から少し入ったところに駐車場がある。駐車スペースから管理棟までは大体500mほどの距離(折りたたみ自転車などがあると便利だが、無くても全然OK)

    ここで紹介する新地町釣り公園は、相馬火力発電所の温排水を利用した町営の釣り公園だ。釣り公園が出来る以前は、相馬港5号埠頭の温排水口周辺と呼ばれていた釣り場で、その頃から青物類の実績ポイントとして有名だった。が、北防波堤は実質釣り禁止。「釣り人が多数入って危ない!」と問題にされていたところを、釣り人の要望に応える形で新地町が釣り公園として整備し、有料で釣り場を提供しているのだ。

    釣り公園のシステムは、午前、午後の入れ替え制となっており、入場料金は大人1,000円(12~3月の冬場は700円)。定員は25人で、入場は予約優先。枠に空きがあれば当日飛び込みでも入れるが、予め電話で予約を取っておくのが確実だ。また、釣りデッキは人数分、全25区画に分けられており、入場時の並び順に区画を選べる。そのため、入りたい釣り座がある場合、かなり早い時間から列に並ぶ必要がある(詳しくは公式ブログで)。

    温排水はデッキの5~10番付近から流れ出し、渦巻きながら激流を作り出す。青物は渦の下に群れているので、キャストして流れの中を引くとヒットしてくる

    本当に激流なんで注意しないと痛い目みます

    4号以上の磯遠投竿やオモリ負荷30号クラス以上の投げ竿に、中~大型のスピニングリールのタックル。大型の青物を本気で狙う常連さんは、オフショアジギングでも使われる、ステラやツインパワー(ともにシマノ)の8000番以上を使用していた

    この釣り場の大きな特徴は、温排水の流れが激流と呼べるほどに強いこと。釣り公園が出来る以前から通っている常連さん達は、30~40号のオモリを付けた仕掛けを用意し、タックルもそれに見合ったヘビークラスの磯遠投竿や投げ竿などを使っていた。エサ釣りだけではなく、ミノーなどのルアーで狙うときも、常連の人たちは30号前後のオモリを装着した下にリーダー(ハリス?)を付けて、ルアーを装着。ジグヘッドの動きがキモになるワインド釣法の場合のみは、張りのあるルアータックルに28g前後のワインド用ヘッドで狙えばOK。ただし、メタルジグは全面使用禁止なので注意して欲しい。

    青物は温排水の渦の先に群れているイメージ。釣り方はルアー、エサ釣り同様で、激流の中から先にキャストし、仕掛けが浮かないように注意しながら、流れに乗せるようにリーリングするだけだ。掛かった魚は抜き上げが基本。足場が7mほどあるので、重みに耐えられるだけのタックルと仕掛けはマストとなる。

    常連さんの仕掛けは、30~40号の丸玉オモリの下に、1m前後のハリスを付けた、ブッコミ風の激流仕様。エサ釣りの場合は、イカゲソをエサにタコベイトなどでボリュームを増やす。ルアーの場合はリーダー(ハリス)の先にミノー等をセット。
    【2019年追記】2019年のリニューアルでオモリは25号までになりました
    オモリを付けた仕掛けで激流の中をリーリングし、魚が掛かったら豪快に引き抜く。取り込むときは、足下付近の岸壁とデッキの柵に掛からないように注意が必要。また、釣り人の数が多い場合は、周りの人に当たらないように気を付ける

    青物が終わってもブッコミのシーズンがある

    9月17日の取材時は、カンパチが入れ食い状態になり、イカゲソ、ミノー、ワインド、何をやっても釣れまくった。渋いときは釣法を選ぶ場合もあるそうなので、できれば数種類を用意しておくといい

    他地域の例にもれず、新地でも今季は青物が絶好調。8月は50~70cmのヒラマサが1日数本のペースで安定して釣れ続き、9月に入ってヒラマサが減ってくると、今度はカンパチが釣れ始めた。取材で訪れた9月17日は今シーズン最大のカンパチの当たり日。30~40cmを平均に、50cm級の良型も混じり、常連さんは1人50~100本釣る爆釣っぷりだった。

    9月下旬にひと荒れした後、カンパチの釣果は大分落ち着いた感があるが、今後、再びカンパチが戻って来る可能性は十分。サバ、イナダ(ワラサ)もまだまだ期待できるし、管理事務所の方によれば、例年、秋が深まるにつれ当地でイトヒキアジと呼んでいるメッキの仲間が増えるそうだ。もちろん、ターゲットは青物だけではなく、底物狙いのブッコミ釣りではクロダイやイシダイが釣れている。今後、秋から冬にかけてはクロダイはもちろんのこと、アイナメ、ヒラメ、スズキなども調子を上げてくる。

    初めてここを訪れる場合に注意したいのが、予想以上の激流に唖然となり、十分な対応をできぬまま呆然と立ち尽くすこと。この記事や釣り公園の公式ブログを参考に、あらかじめ激流対策を準備して行ってほしい。かなり特殊な釣り場なだけに、現地に入ったら、常連さんや管理人さんに「初めて竿を出す」旨を告げて、釣り方を訊くのが無難だ。

    ワインドで激しくシャクりまくっていたベテランさんがキャッチした、47cmのカンパチ。今シーズンは良型のヒラマサを何本も上げたそうだ
    上)爆釣モードになると1時間ほどでこの状態に。これで全てではなく、他のクーラーにも釣果を分けているというから驚き。下)9月10日の釣果。青物は釣れ方に波があるので、釣行の計画を立てる際は直前の釣果情報に注意してほしい

    取材協力/新地町海釣り公園(TEL:0244-62-5559)

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