釣行記

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  • 連載☆ハンター式磯ロック攻略術【第13回】アイナメのアワせ術

    塩津 紀彦 2021年4月26日 更新
    ※この記事は2014年5月にプレミアムサービスの連載記事として配信されたものです。

    クチビル厚めで口は小さめなアイナメのフッキング率をUP!

    藤の花咲く季節も終わり、いよいよ海水温も上昇し出してロックフィッシュもハイシーズン突入!っと言いたいところですが今年はそうも言えない渋~い状況が続いている三陸界隈。

    その原因はこの季節としては最強クラスの冷水塊が岩手~金華山沖にかけて入っているのと、今年の冬に三陸界隈に降りすぎた大量の雪の影響(涙)。仙台湾側では水温も安定してきていよいよハイシーズン突入なので、外洋側も早く海水温が上がってもらいたいものですね…。

    ロックフィッシュのシーズナルパターンを1年間通してお話ししてきましたので、今回からは多く頂く質問や皆さんがロックフィッシュゲームで感じた疑問、はたまた私が釣りを通して感じたことや考えたことなど気が向いたテーマに沿って今回からはお話ししていきたいと思いますm(__)m

    さて、今回は昔から講習会や何かで必ずと言っていいほど質問が上がる題材
    「アイナメのアワセ(フッキング)」
    についてお話ししたいと思います。

    「アタリがあるのに乗らない…」
    「ビッグワームでのアワセのタイミングがわからない…」
    「アワせてもスッポ抜ける…」
    等々、いろいろなご質問を受けるのですが、これはアイナメの捕食の仕方に特徴があるせいだと考えられます。

    ソイやシーバスなどのフィッシュイーターの捕食は得てして「吸飲バイト」
    簡単に言えばエサとなる対象物を一口で飲み込もうというバイトになります。

    ソイ類の場合はスーっと吸い込むバイトが多い

    それにひきかえアイナメのバイトは3パターン。
    ①ベイトが一口で食べられそうな場合は「吸飲バイト」
    ②食べきれないと判断した時の「喰いちぎりバイト」
    ③まずはベイトにかじりつきそこからじっくり飲み込む「喰い込みバイト」

    この3パターンのバイトのうち、①の「吸飲バイト」は即アワセで問題ないのですが、一筋縄ではいかないのが残りの2パターン。

    この2パターンの場合、即アワセしてしまうとまずフックアップしません。そこで、慣れが必要なこの2パターンの攻略法を今回は少し深く解説したいと思います。

    アイナメの口の大きさでは吸い込めないバイトをいかにフッキングに持ち込むか?
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    ②「喰いちぎりバイト」
    アイナメはアゴの力が強いため、ホヤを岩から喰いちぎって食べたり、自分よりも体が大きなタコなんかにも襲いかかり脚だけをもぎ取って捕食したりとかなり貪欲悪食で有名です。

    ワームに対してのバイトでも、アイナメが
    「これは喰いきれない!」
    と判断するとかじりついたパーツだけでも千切り取ってやろうと小刻みにローリングや首振りを行います。

    これがロッドに「コンコンコン」や「コツコツコツ」っといった感じに伝わるバイトの正体。このバイトの場合は「ちぎり」に来ているので送り込んでもフックアップに持ち込むことが出来ません。

    「ではどうするか?」
    っていいますと、このバイトが出たときはテンションを強めにかけてまずは吐き出させます。するとヤル気のある魚はもう一度喰い直してきます。そのバイトがなおも「喰いちぎりバイト」で、さらにウエイトもない場合は小物なので無理して釣る必要がないので無視しちゃいましょう。

    一度離してしまいもう一度喰いなおす場合は逃げられないようにガッチリとバイトしてくる場合が多く、ある程度のサイズならば①の「吸飲バイト」か③の「喰い込みバイト」に変わる事が多いので、そのバイトに変わった場合はしっかり対応してフッキングに持ち込みましょう。

    ③「喰い込みバイト」
    おそらくアイナメのバイトで一番多いタイプで、尚且つタイミングの取り方が微妙に必要なため皆さんが結構苦労されるバイトがコレでしょう。

    このバイトはとりあえずワームにかじりついてますが、ここで「喰いきれない」と判断されると「喰いちぎりバイト」に移行してしまうので、バイトが出たらフリーで送り込むのはやめましょう。

    「ではどうやってしっかりワームを喰わせるか?」
    ってのが問題になるのですが、このバイトの場合、対処法をしっかり行えば深いバイトに持ち込めるのが特徴です。

    まずバイトが出た時点では「喰い込みバイト」の場合は「喰いちぎりバイト」よりも少し重みがあり、間隔も少し長めの「コン…コン…コン…」って感じがロッドに伝わってきます。ここで「おりゃ~!!」っとアワせがちですが、それは失敗のもと(汗)

    このバイトが出たら軽~く一旦テンションをかけます。するとアイナメは咥えたベイトに逃げられないようにとしっかり咥え直し、結果深いバイトに変わります。

    なので軽くテンションをかけて少し送り込み、喰わせ~また軽くバイトの状況を聞いてみて重みがあるようならしっかりバイトしたと判断してアワセ、的なフッキング動作になります。まだ重みがないようならばもう一度テンションかけて~の繰り返しでしっかり喰わせましょう。

    ハイシーズンには連続バイトにアワせると小型が連発する場合も

    まぁ感覚的なところが多いので文章ではいまいち伝え辛いんですが、何度も練習しているとロッドに伝わる感覚でワームがいまどこまで喰われているかがわかるようになり、結果、しっかりとフックアップ出来るようになるので、釣果アップのためには身につけておいて損はないスキルですから体得して下さいね(o^-^o)

    スキル的な部分はこんな感じですが、慣れるまではどうしてもテンションを「かけ過ぎ」てしまい魚に違和感を与え、結果としてワームを離させてしまうことが多くなります…。

    慣れが必要とは言いましたが、体得するまでバラシまくったのでは流石にまいってしまいますよね?f(^_^;

    そうなると違和感を感じさせるまで時間を稼ぐ、もしくは違和感を感じさせないほど魚にナチュラルにアピールすることによりフッキング確率をアップさせることが出来る方法があるのでこちらもちょっとご紹介しておきます。

    まずひとつはワームの形状。

    ワシャワシャとパーツの多いワームはアピール力があるのでバイトは誘発させやすいです。がしかし、喰いきれないと判断されてしまうことも多いので、慣れるまではパーツは少なめのワームがオススメ。

    そしてバイトをより深くするためにリブがついたワームの方が圧倒的に有利。何故ならリブつきのワームはアイナメの口に入った時点ではムニュっと潰れた食感を与えてくれると同時に軽くテンションをかけたときに「口から逃げ出す感」がオートマチックに演出できます。

    簡単に言えば勝手に深いバイトに移行しやすい形状と言えるので、リブつきのワームは慣れるまではマストアイテムと言えるでしょう。

    とにかく扱いやすいパルスワームシリーズ

    そしてもうひとつの策は味と臭い。

    最近のワームはたいてい味と臭いがついていますが、やはり長く強く味と臭いがアピール出来るワームは今のところガルプ!の右に出るものはありません。どうしてもフックアップが出来ない場合はガルプ!に助けてもらうのが一番でしょう。

    しかし活性が低いときはガルプ!でもバイトが浅いときってありますよね?そこでそんなときの出番は「ガルプ!マリネード!」。3~4滴ガルプ!の袋に入れてしばらく待つだけで集魚力がハイパーパワーアップ。味と臭いが凡そ10倍になる優れものです。

    ちなみに普通のワームを漬け込んでも効果はかなりありますので、臭いですが釣りに行く前の晩に漬け込めばよりバイトを深くしてくれる手助けになるので是非試してみて下さい。

    かなり遅れましたが、流石にぼちぼちハイシーズンになる三陸の初夏ロック。今年はバイトの種類に注意しながら楽しんみてはいかがでしょうか?

    バイトが分かればビッグワームの釣りにも活用出来ますし、ミスバイトも格段に減りますので是非今年中に体得して下さいね(*´∇`*)

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    ※テキスト/塩津 紀彦

    PROFILE:塩津 紀彦

    磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクト フィールドテスター
    ※ハンターブログ http://yaplog.jp/jgfahunter/

     

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