テナガエビ(手長エビ)
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テナガエビの形態と生態
「手長」の名前の通り、前脚(2番目の第2歩脚)が長いのが特長。大型化し手が長く発達するのはオスで、メスの個体や若い個体は細く短め。同じような場所に生息するスジエビとも似ていて、大きくなると手の長さやサイズで見分けられるが、小さいサイズは混同されることも多い。
テナガエビは海水と淡水を回遊するため、海と川(湖沼)がつながっている所に生息している。幼生は河口や沿岸域で浮遊生活を送ったあと、稚エビになって淡水域に入る(海水や汽水域とつながっていないと生存できない)。産卵期は地域にもよるが、6~9月の夏頃。
テナガエビ釣りのシーズン
仙台近郊の場合、産卵期前後の6月から9月頃までがシーズンとなる。2021年シーズンだと6月下旬から7月頃の初夏がピークで、9月頃は産卵の終わった個体が多くなり、その後は型、数ともに釣れにくくなる。
テナガエビ釣りの道具
【タックル】
1,000円前後から手に入る1.8~2m程度の万能ノベ竿で十分に釣ることができる。リール付きのコンパクトロッドやライトゲームロッドなどでもOK。小さいターゲットなのでライトなタックルの方が釣りやすい。ミチイトは0.6号以下くらいの細めの方が繊細な釣りができて良いのだが、子供さんと狙う時などは0.8~1号くらいの太さがあった方がトラブルを減らすことができる。
【仕掛け】
小型の玉ウキやシモリ玉を使ったウキ釣り仕掛けで狙う。口が小さくハリ掛かりしにくいので、ハリはエビ専用バリや秋田狐など小さいものが必要。テナガエビ仕掛けとして専用仕掛けが発売されているので、それを使うのが最も手軽な方法だ。
テナガエビの餌
虫エサのアカムシが定番とされるが、東北地方の釣具店ではあまり取り扱っていないので、ミミズやイソメ、ジャリメなどの虫エサ類を千切って使う。魚肉ソーセージやハンペンなど加工食品、練り製品等を小さく千切って付けても釣ることができる。他にもいろいろなエサで狙えるので、ザリガニ釣りなどと同じ釣り遊び感覚で楽しめるのが◎
テナガエビが釣れるポイント
河口から少し上がった護岸帯や海と水門でつながった水路で狙える。水路でつながった溜め池や河川中流域まで釣れる可能性があるが、遊泳力が弱いため河口近くの下流域がメインの釣り場になる。
ポイントとしては、護岸、積み石や沈み石の周りなどのストラクチャーを好む。夜行性のため、穴や日陰になったところでエサを待っているので、隠れ家になるような場所にエサを投入していく。
テナガエビの釣り方
ウキ下、オモリの重さを水深、流れに合わせて、ポイントの底付近を狙えるように調整し、ポイントのストラクチャーに仕掛けを投入して探っていく。
テナガエビのアタリは微妙で、ウキが消し込んだように見えてもハリ掛かりしていないことが多く、アワせてもスッポ抜けてしまうことがほとんど。
テナガエビがエサを見つけて手でエサをつかんだときウキにアタリが出るので、この後、エビが隠れ家に持ち込んで食べようとするまで少し様子を見るようにしよう。ウキが横に動いて止まったり、小刻みな動きに変化が出たりしたら、ゆっくり聞き上げるようにアワせて、重みを感じたら抜き上げてタモに入れる。
ハリ掛かりの具合によって抜き上げ中のバラシも多いので、エビが見えたらタモ網などで受けるようにすると良いだろう。また、隠れ家に持ち込むのを待ち過ぎると根掛かりしてしまうことも多いので、このへんのタイミングを見極めるのもこの釣りの面白いところ。
テナガエビの食し方
居酒屋メニューでもみられる川エビのから揚げと同様に揚げ物が定番料理。テナガエビをそのまま素揚げにして塩などで味を調えて食べても良いし、酒やしょう油などで味付けして片栗粉の衣を付けても美味。
【仙台周辺テナガエビ&ハゼ釣り】
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