東北大型ロックフィッシュ 2月の狙い所をハンター塩津氏が解説
つい先日、YouTubeチャンネルも開設した塩津紀彦氏より磯ロック釣行記が届きました!ここ数年でイチバンかという寒さの今冬ですが、塩津さんは大型根魚を追いかけ続けているようです。
※2021年2月の釣行記です。
心折れるほど寒い冬の季節こそ隠れた好機
冬が極まり春の気配が立ち始めると言う「立春」が過ぎたものの、まだまだ「寒さ真っ只中」と言った天候が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
おそらくは
「寒いし、あんまり釣れないから、暖かくなるまでしばらく釣りなんて行かないよ!」
って方が多いかと思います(笑)
確かに寒いはあまり釣れないはで心がボッキボキに折られる季節ではあるんですが、実はデッカイロックフィッシュを狙うのならば、何を隠そう水温がガッツリ下がった季節…つまり今がチャンスなんです♪
1月後半~2月ともなると産卵を終えエサもたっぷり食べて体力もしっかり回復した大半のアイナメ達は、水温が安定し、エサの供給量にもムラが少ない深場(ディープエリア)の岩礁へと越冬のために移動してしまいます。
しかし、激変する水温に堪えながらも、エサを奪い合うライバルが減少する浅場(シャロー)で悠々自適に越冬する「ひねくれ者」が極少数ではありますが存在し、その「ひねくれ者」こそが、目まぐるしく変わる厳寒期の環境変化に堪えることができる体力と適応能力を持ち合わせた「大型個体」つまりはデッカイサイズってことになるわけです。
厳冬期の方が大型ロックフィッシュを釣りやすい要因も!
しかもフィッシングI.Qが高く、通常の季節ではルアーを偽物と見破ってしまうような個体であっても、極寒期のエサが少ない環境下では目の前に落ちてきた動く物はとりあえずエサと認識し口を使うため、通常の季節よりもバイトに持ち込みやすいというオマケつき。
魚を見つけることが出来ればハイシーズンよりも効率良く大型個体を手にすることが出来ちゃうんです!
ではどこをどう狙えば大型個体に出会えるのか?
ぶっちゃけ個体数が少ないため、闇雲に釣り場を歩いても魚に遭遇できる確率は非常に低いのですが、浅場(シャロー)で越冬する個体が居着きやすいポイントにはいくつかの条件があるため、その条件に合致したポイントを丹念に釣り歩けば大型個体を手に出来る確率は格段に上がります!
[条件]
①岩の割れ目(スリット)や大岩のゴロタ等が点在し高低差の高い起伏に富んだエリア
②海藻が繁茂しているエリア
③底質(ボトムマテリアル)が岩礁地帯単一ではなく、砂地や砂利底などが混合するエリア
上記の他にも細かく言えばいろいろあるのですが、真冬の浅場(シャロー)越冬の大型個体を探す上では、この3つの条件がかなり重要なファクターとなります。
さて、ではなぜこの3つのファクターが重要なのかと申しますと、この季節に浅場(シャロー)で過ごしている意味や、活動環境等をベースに考えていきますと比較的簡単にその答えへと辿り着きます。
まず先にもお話し致しましたが
「エサを取り合うライバルがいないから浅場(シャロー)に居座っている」
おそらくこの考えが最も核心部だと考えられます。
真冬でも大型個体になればなるほど、その巨体を維持するために栄養価の高いエサをたくさん捕食しなければなりません。
では、生活環境の厳しい真冬の浅場(シャロー)ではいったい何を食べているのでしょうか?
ズバリ!それは甲殻類なんです。
海藻エリアに潜むモガニ系甲殻類、砂利や砂地エリアに棲息するボケジャコ系甲殻類、他にも冬に接岸してくる蟹類等も捕食対象ベイトになっております。
これを元に①~③の条件を見返して見ますとあら不思議(笑)
①蟹系ベイトが潜むのに適したポイント
②モガニ系ベイトやエビ系ベイトが潜むポイント
③ボケジャコ系ベイトや蟹系ベイトが棲息するポイント
すなわち①~③の条件が揃うポイントこそがさまざまな種類のベイトが集まる良質なエサ場であると言える訳なんですね~♪
それともう1つ。
①②の条件には真冬のポイントならではのプラス要因も隠されております。
それが身を隠す場所=隠れ家です。
人間に置き換えて考えてみましょう。
たとえ同じ気温であっても風がビュービュー吹き荒れる広場の真ん中に立っているより、風を遮る壁に囲まれた場所の方が暖かく感じますよね?
魚も同じ考えでガンガン潮が流れる場所や潮流を遮る岩礁の無いエリアは人間の感覚で言うなれば「寒い」んです。
となると海藻の中に身を隠したり、岩礁の隙間に身を寄せたりするのが最適なポジショニングと考えられます。
魚も人間と考え方は すっかり同じで、食(しょく)と住(じゅう)の問題が解決されているポイントだからこそ安心してその場所に居れる訳なんです
ちなみにここまで分かれば使用するワームやアクションも確定してきますよね♪
甲殻系やホグ系ワームを主軸にローテーション。
カラーはモガニや蟹類をイミテートしたカモカラーやパンプキン&グリーン系のナチュラルカラー。
低水温期のロックフィッシュは嗅覚も捕食活動をするために積極的に利用するので味と匂いがついているものをチョイス(ガルプ!シリーズやマックスセントシリーズがオススメ)
さすがに低水温なので、ロックフィッシュが素早くは動けないためアクションはスローに小さくリフト&フォールで動かす。とにかく「ナチュラルにゆっくり」を心がけましょう♪
さて、今回は真冬の磯場のロックフィッシュについて少しお話しさせて頂きましたが動画にていろいろ真冬の磯ロックを解説もしておりますので是非チェックしてみて下さいませ♪
頑張って新作動画もアップしていますので「チャンネル登録」もよろしくお願いいたします♪
ではでは皆さんも寒さに負けず元気なロックフィッシュ達に逢いに行って下さいね♪
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磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクトフィールドテスター
※写真・テキスト/塩津 紀彦
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