七ヶ浜エギンガー地元アオリに大熱狂!
日本海側でエギングシーズン全盛の今、数はそう多くないものの、宮城県内でもアオリイカが釣れている。情報は仙台・七ヶ浜エリア中心ながら、牡鹿半島~三陸海岸にかけても、さらなる開拓の余地がありそうですよ!
※2012年10月掲載の記事です。
※釣り場の状況が取材時とは異なる場合がございます。現場の看板、指示などに従い、ルール、マナーを守って釣りを楽しみましょう。
[関連記事]2015年の宮城のアオリイカ調査
東北太平洋側もアオリイカの当たり年?
新潟から青森西海岸にかけての日本海で盛んなアオリイカのエギングだが、東北太平洋側でも狙えることはご存じだろうか?東北の日本海側にエギングが浸透したのはここ10年ほどのこと。その間、開拓精神にあふれるエギンガー達が「宮城でも釣れないものか?」と、試しに挑戦した結果、数は少ないものの、七ヶ浜を中心に着実に実績を上げている。
とはいえ、宮城でアオリが釣れる確率は低く、狙う人も少ないのが現状。実際に釣った人が限られ、情報も非常に少ない中、ここでは仙台港・七ヶ浜エリアを中心に活動する「仙台新港ルアーde坊主」の小野浩さんに、宮城県のアオリイカ事情について教えていただいた。
小野さんによると、今季は日本海同様、太平洋側のイカも例年より多いようで、狙って釣ることができるくらい確認されている。釣果は普通2、3杯で、もちろんオデコもあるのだが、いい時に当たれば5杯、7杯と釣った人もいるそうだ。
アオリの存在はかなり前から確認されていた
ルアーde坊主のメンバーが初めて七ヶ浜でアオリを釣ったのは8年ほど前のこと。その頃、小野さんは新潟に単身赴任をしており、丁度エギングにハマっていたこともあって、休みに戻った際に地元でコツコツ調査。結果、松ヶ浜、菖蒲田浜を中心に実績を上げ、某SC誌で七ヶ浜のアオリイカを紹介したこともあった。
暖かい海を好むとされるアオリイカが、冬に5℃前後まで水温の下がる宮城で冬を越せるのかは不明。であるが、宮城にもアオリイカがいることは、漁業関係者には古くから知られていたらしい。小野さんが七ヶ浜の漁師さんに聞いたところでは、刺し網で漁獲されたことは無いが、20年ほど前から年に数回、壺網と呼ばれる小型定置網に入ることがあったそうだ。
今年は初夏に親イカを目撃したとの情報が多数あり、5月28日には東松島方面でマゴチ狙いのジグヘッドに親イカがヒット。また、菖蒲田に店舗を構える釣キチの福来社長は、「8月の半ば頃かな?店の前の堤防でクロダイのフカセ釣りをしていた人の竿に大きなイカが釣れましたよ。45cmのタモに収まらないくらいの大きさで、取り込むのが大変だったみたいです」
目撃例から判断すると、親イカの出現には2カ月ほどの幅があり、仔イカも段階を踏んで産まれているのでは?というのが小野さんの見解。今夏は仔イカが釣れ始めるのも例年より早く、8月下旬には小さいながら最初の釣果が確認されている。
宮城でアオリを釣るなら今季がチャンス!
過去、七ヶ浜でアオリが釣れた実績は、菖蒲田漁港、松ヶ浜漁港に集中している。しかし今季はアオリの個体数が多いためか、七ヶ浜の吉田浜、代ヶ崎浜、東宮浜など、他の場所からもポツリポツリと釣果が上がっている。七ヶ浜町内の他、塩釜港のまがき港周辺や渡波の佐須防波堤周辺などでも過去に目撃例があり、金華山以南の牡鹿方面でも狙えるかもしれない。
仔イカクラスは浅場の藻があるところを好むため、港内の静かな藻場などがポイントになる。「意外に狙い目なのが港内のスロープですね。砂浜と同じように浅瀬から徐々に深くなっていて、そこにイカが隠れられる藻でもあれば最高ですよ」と小野さん。また、外海側のテトラ周りや防波堤先端付近の藻場などにも着いていて、港内に比べると若干型がよくなることが多い。このへんの傾向はアオリ釣りのセオリー通りだ。
「アオリは日中にサイトで狙えるのも楽しみの一つですよね。とりあえず見えイカの群れを誘うんだけど、追いかけてきてもなかなか乗らなかったりして、釣り人も熱くなっちゃう。うちのMLのメンバーにもそれでハマっちゃったような人が結構いますよ」
エギのサイズは2.5号を中心に、1.8~3号くらいまで使用。可能であれば専用のタックルを用意するべきだが、タックルによって釣りやすさが大きく変わってくる。当たり前のことだが、初めて揃える人は、ショップのスタッフや経験者に相談するなどして、自分に合ったものを選んで頂きたい。
宮城のアオリシーズンはまだまだ始まったばかり。すでに釣れているのは成長が早めの個体で、これからさらに新仔が加わって、10月一杯くらいがハイシーズンになる見込み。本格的に釣りたいのなら日本海に行くのが手っ取り早いが、太平洋側のポイントを開拓するなら今シーズンがチャンス。これまで殆ど狙われて来なかった三陸エリアにも可能性があり、調査してみる価値はありそうだ。
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※写真・解説/小野浩(仙台新港ルアーde坊主)http://www.freeml.com/hdefi
※取材協力/釣キチ(宮城・七ヶ浜町)TEL:022-357-7577
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