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カレイやアイナメの特効エサ「エラコ」を解説

2021年6月20日配信 【HOWTO】 【編集部】

三陸周辺の船釣りや投げ釣りなどでカレイ、アイナメなどの特効エサと知られる「エラコ」。イソメ、ゴカイ類などと同じ環形動物の虫エサだ。こちらのページではエラコについて基本的な知識をまとめました。


エラコの生態

エラコは密集して束になった管の中に生息する環中で、房状になった部分(鰓冠・さいかん)を管から出して海中のプランクトン類を捕食している。

主な生息場所は磯で、岩の表面に付着して群生しているが、カキなどの養殖棚にも付着してゴミ掃除で採取される。

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殻付きエラコ、生エラコの流通

釣りエサとしては、殻付きの束のままか剥いてパックされた状態のどちらかで販売されることが多い。

青森太平洋側から岩手沿岸にかけての北三陸では、ウニ、アワビと同様に磯場でエラコ漁が行われている。宮城の南三陸周辺などでも養殖棚に着いたエラコをエサとして売っていたが、こちらは以前に比べて流通が少なくなった。

主に冬場のエサとして使われている(夏場の高水温ではエサの管理が難しいため)


青森県階上町のさかした釣具店では地元産特上エラコを取り扱っている

エラコの餌としての使い方

房状の殻に入っている場合、殻を剥いてから使用する。大きさは様々だが、長いもので10cmくらい。殻の元から丁寧にこき出すようにするときれいに取れるが、途中で切れてしまうことも。慣れれば殻の先から裂くようにしても、きれいに取ることができる。
※エラコの殻を剥くと指がかゆくなることがあるので注意。

[エラコの剥き方]


殻付きエラコの束から1本取り出す
殻の元の方からこき出すようにする
生エラコを取り出したところ

マツヨシ
かゆくなりやすい体質の人は使い捨て手袋などを使用するのも一手
 
 

エサ付け時は毛(フサ)の付け根の部硬い部分にハリを刺すようにする。そのまま房掛けが普通で、通し刺しや縫い刺しにすると切れやすくなる。投げ釣りで遠投しようとすると千切れやすいのが難点だが、船の掛かり釣りなどではアイナメ、ナメタガレイがこのエサだけに食ってくることがある。

房の付け根の黒っぽい所が硬い部分
[関連釣行記]アブラメ乱舞!いちご煮祭り[階上沖のアイナメ船釣り]
階上はエラコの産地。さかした釣具店(階上町)や八戸市の釣具店では現在も生エラコを普通に取り扱っている

釣りエサとして塩漬けにしたエラコも流通

保存用に塩漬けにした塩エラコは、冷蔵で長期保存できるほか、生エラコに比べてエサ保ちが良いとされ、投げ釣りなどで使用されることが多い。生エラコより食いは若干落ちるという説と、熟成されて食いが良いという説の両方あり。

生のまま冷凍した冷凍エラコ(加藤えびや製)
[関連記事]エサは餌屋! 第5回「どれだけ知ってる?レア系虫エサ大集合!その2」

東北の一部ではエラコを食べていた地域も!

かなり昔のことだが、岩手県北部から青森太平洋岸にかけての一部地域ではエラコを食べる習慣があったそうだ。食卓の真ん中に皿に盛られたエラコがドンと置かれていたという話も。味はホヤと似たような感じだとか…。

HAYABUSA
アオイソメを特効エサのエラコに見せるため、ハリのチモトにバケが付いた仕掛けもある。
 
 
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