釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!
  • スローで狙う三陸タラジギング(白子入り)

    大坂 章 2022年1月14日 更新

    三陸沖は白子のたっぷり詰まったタラ釣りのシーズン。産卵前のディープゾーンのタラを人気沸騰中のスロージギングで狙った。好調のタラとともに、高級なメヌケも上がってますよ!
    ※2012年12月掲載。

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    スロージギングは深場のタラにも有効なのだ

    ここ数年、三陸では産卵後の春先に浅場(100m前後)でするタラジギングがメジャーになり、若い人達から高年齢層までだいぶ浸透しましたが、冬の白子の入った産卵前のタラは水深が200m以上という事もあり、ジギングのターゲットとしてはあまりメジャーではありませんでした。この時季のタラはエサ釣りがメインで、水深からどうしても大きい電動リールが必要になり、タックルを揃えるだけでも10万円コース。なかなか手軽に出来る釣りではありませんでした。

    そのエサ釣りでも、産卵直前の胃袋が圧迫されて喰い気が無くなる時季には、エサ釣りのタックルそのままで500g前後のジグを使い、口を使わないタラにリアクションで口を使わせる釣りは以前から存在していました。私も数年前、400~500gのジグとヘビータックルを使って、ジギングでこの季節のタラを狙った事があります。

    ここ数年のジギンクタックルの進化とスロージギングのメソッドの確立で一回りライトなタックルで釣れるのではないかと、今シーズン好調の宮古沖のタラをゆたか丸でチャレンジしました。2回ほど天候が悪くて出船出来ませんでしたが、12月3日にやっと釣行。4時半に出航して1時間半程して230mラインのポイントに到着すると、鳥が集まっています。延縄漁船がちょうど仕掛けを上げている所で、タラが順調に上がっていました。

    産卵前の釣り場は水深220~250mの根周り。宮古沖には有力ポイントが点在し、何か所かを回るので、出たのに釣れないということはまずないそう

    これは釣れるぞ、といよいよ第1投目。230mもあるとなかなか底に着きません。少しして底に着き、春先のタラの様に大きくしゃくり上げて、ロングフォールで底から5m位までを探っていきます。

    釣り方は、一度底を取ったらすぐ糸ふけを取り、ロッドの分大きくしゃくり上げてリールのハンドルを1回転。それを5~6回繰り返し、また底を取ることの繰り返しです。アタリはしゃくった後、ジグが落ちる時に出ますので、落ちる時に集中するのと、底に届いていないのにジグが止まり糸ふけが出たら、それもアタリなのでアワセを入れます。

    ロングフォールだけでなく、しゃくり幅を狭くして底を重点的に狙ったり、フォールを入れずに底から5mしゃくり上げて、そこでやっとフォールさせて追って来たタラに食わせるなど、色々な誘い方を試してみましょう。

    フッキングに成功したら、後は一定のテンションで巻き上げます。ただ230mの手巻きはなかなか体に効きます。翌日から筋肉痛です(笑)。船中自分だけ手巻きリールで、周りの方は電動リールを使っていました。

    終わってみれば、40~80cmと小型が多かったのですが、15本のタラと嬉しい美味しい外道のバラメヌケを1匹釣る事が出来ました。群れの濃い所では連続ヒットもあり、落としたら着底と同時に喰っていたという事もありましたし、浮き気味の所では海底より5mくらい上でのヒットもありました。スロージギングのタックルとスロージグでの釣りで、感度も良いのでアタリは多く出せたと思います。小型も多く反応してしまいましたが(笑)。船中では1m、10kgサイズが2本出ていますので、次回はぜひ大物を釣りたいと思います。

    タラはエサ釣り、ジギングどちらも釣れており、エサより先にメタルジグに反応する場面も
    高級なメヌケもヒット!スロージギングのアクションは根魚類にも高実績だ

    春先のタラジギングに比べると水深が2倍、と大変ですが、大きいタラが釣れて新鮮な旬のタラの白子を食べられて、さらに外道でバラメヌケが釣れるかも知れないとなれば、チャレンジしてみる価値はあると思います。

    ロッドは少し硬めのジギングロッドに、リールは手巻きでも電動でもラインを500m以上巻いてあるものを。高切れしたときの為に交換する予備があれば、ラインが300〜400m巻いてあるリールでも出来ます。リーダーは根掛かり対策でフックに捨て糸を付ける場合は、捨て糸を6〜8号、リーダーを12〜20号にして、普通ならば10号前後で良いでしょう。ジグは潮の流れと使うPEの太さにもよりますが、400gをメインに300〜500gまで準備しましょう。フックはリアにダブルの大きめのハリを付けます。タコベイトが付いたタイプがおすすめです。フロントフックは付けても付けなくてもかまいません。

    今が旬のタラ、チャレンジしてみませんか?!

    【使用タックル】
    ◆ロッド:がまかつ ラグゼオーシャン アルメーアB67MH-RF
    ◆リール:シマノ オシアジガー2000NRHG
    ◆ライン:バークレイ ファイヤーライン2号600m
    ◆フロロカーボンリーダー40Lb
    ◆ジグ:ディープライナー ロースキップFB 330g、スパイV 300g
    ◆フック:DECOY パイク佐藤曲げ3/0自作ダブルフック、自作タコベイト付きダブルフック
    メヌケのお刺身とタラキクを一緒にいただけるなんて!素敵です!!
    大坂さんが勤める上州屋盛岡店ではタラ釣りコーナーを設けてアングラーをサポート。その他、疑問点などがある方は、大坂スタッフから訊き出してしまいましょう!
    ■TEL:019-637-1130
    ■店舗URL:http://www.johshuya.co.jp/shop/shop.php?s=114
    【遊漁船案内】
    ゆたか丸(岩手・磯鶏リアスハーバー)
    ■TEL:090-4634-3130
    ■深場釣り乗り合い¥12,000で予約受付中。
    ■船長からのアドバイス「ジギングで狙う場合は感度重視でラインを細くした方が、アタリがわかって楽しめます。できれば3号以下、2号から2.5号がおすすめです」
    PROFILE:大坂章

    気仙川流域に育ち、アユ釣りや渓流釣りを得意とする上州屋盛岡店スタッフ。海のルアーなども大好きで、三陸の青物やロックフィッシュなど、小物から大物まで色んな釣りに挑戦している

     

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    ※取材・テキスト/大坂章
    ※取材協力/上州屋盛岡店ゆたか丸

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