寒ブリ期待!三陸青物ジギング
本格的な冬を前に、各地で寒ブリがシーズンを迎えている。ワラサも脂を蓄え丸々と肥える季節。寒ブリというと日本海のブランド魚が有名だが、岩手の越喜来湾でも10kg超を最大に、8kg級がコンスタントにヒットしている。
気仙沼の小松悟さんがブリ狙いで越喜来湾にジギング釣行したのは2015年10月27日のこと。大船渡市崎浜漁港の広進丸に乗り込み、大船渡の綾里沖から越喜来沖にかけての水深70~80mラインでジギングを楽しんだ。
10月は90cmオーバーが毎回のようにヒット!
青物は水温の低下とともに南下するため、10月末ともなると大船渡周辺のイナダの魚影は一気に薄くなるが、釣れれば一発がデカいのがシーズン終盤の傾向。広進丸の釣果を見ても、10月に入る頃からブリ級が目立つようになっている。
「船長によればデカいブリのベイトはサバなどだということでしたので、意識してシルエットが大きめのジグから始めました」と小松さん。最初はロング系の「ジャックアイ・ロング」からスタート!
ただ、この日は朝からずっと潮が動かずに渋い状況。潮が動き出したのは終了の1時間くらい前からで、それまでの時間帯はポツポツと船中4本ワラサが釣れたのみだった。
朝、食いの渋い状況では、スロージギング系のタックルに持ち替え、青物を狙いつつ根魚なども釣っていく作戦に変更。で、狙い通り「ジャックアイ・ストラッシュ200g」のフォールでワラサを釣り上げた。
スローピッチジャーク用のベイトタックルでも、青物はブリクラスが十分にありえるので、PE2~2.5号の太めのラインを使用した。スロー系は1.5号くらいのラインを使うことが多いが、細いラインだとやりとりに時間がかかってしまい、貴重な時合いを逃して周りに迷惑がかかってしまう。貸し切りならば仲間内が同意すればすむが、特に乗り合い船では、ブリ狙いの時はPEは細くても2号以上を巻いておくといいだろう。
渋い時間を耐え、昼の1時間ほどは活性の高い時間帯に突入。食いが立ってからは立て続けに船中5本の良型ワラサがヒットした。
活性が上がっている魚にはロングシルエットとフラッシングの強い「ジャックアイ・ロング」の200gを使用し、ハイピッチのジギングで狙った。ジギングで使うスピニングタックルは、ブリ級がきてもゴリ巻きできるよう、ラインはPE4号を選択。
装着したアシストフックはハヤブサの「瞬貫アシストフック」。ジャックアイロングでハイピッチに誘う時は、絡みを防ぐため4/0のシングルフックのセッティング。一方、ジャックアイストラッシュでスロー気味に誘う時は、3/0のダブルフックを前後が絡まない長さに調節して使用した。
ロングジャークからナチュラルなジャーキングまで対応幅の広いロングジグ。フォール時、ヒラ打ちスライドアクションのフラッシング効果も大。この日は高活性時にジギング用タックルで使用
ライブリーなスイムアクションとイレギュラーなフォールで誘う、左右非対称ボディ形状&センターバランスメタルジグ。この日はスロー用タックルと組み合わせて低活性時に使用した
太平洋側のブリの群れは岩手沖から大分南下したらしく、越喜来湾では釣果にバラツキが出てきている。広進丸の川畑船長によれば今季は11月18日が最終予定とのことで、越喜来湾周辺はこれからは根魚、カレイやマダラのシーズンに移行する。
「本来、三陸の寒ブリは今がいちばんいい時。大船渡周辺の定置網には11月10日、11日と最大15kgくらいまでのブリが入っています。おそらく11月一杯くらいは大船渡周辺にも残りますが、これからは南三陸などに南下していくので、ベイト次第ではそちらの地域でも釣れるようになると思いますよ」と川畑船長。
越喜来湾の青物ジギング船はシーズン終盤だが、宮城県などではまだまだ出船しているところもあるので、季節限定の寒ブリ、寒ワラサを狙ってみていただきたい。
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メバリンク、ロックフィッシュ、ジキングをメインに年中釣りまくり!! 時にはエサ釣りも楽しむマルチアングラー。Fishing Team HUNTER’S 所属。DRESS、ハヤブサフィールドスタッフ。
※ブログ「めばRock釣行記」http://mebarock.naturum.ne.jp/
※取材・解説/小松 悟
※取材協力/広進丸(岩手・崎浜漁港)TEL: 090-5836-7992
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