最盛期の追波川&旧北上川サクラマスを実釣調査!
例年、3月半ばから盛期に入り、4月20日前後に最盛期を迎える北上川水系(追波川、旧北上川)。東北の巨匠こと村岡博之さんとともに、ベストシーズン真っ最中の北上川水系サクラマスを狙った。
※2018年4月実釣。取材時の状況をそのまま掲載しています。
サクラマスがハイシーズンの追波川に釣行
北上川水系の桜鱒が順調にシーズンを迎えている。旧北上川は例年よりちょっと少なめの釣況だが、追波川(おっぱがわ)は3月中下旬頃に「祭り」状態になってから好調維持。潮周りと水位のコンディションが整った4月19日に勝負をかけた。
この週の追波川は4月の13日から15日にかけて雨が降った影響で増水。16日から北上大堰が開いて濁りの入った水が入り、厳しい状況が続いた。当初は18日の釣行も予定していたが、北上大堰が閉じなかったため1日スライドして19日に実釣を行った。
追波川の北上大堰より下流は潮汐の影響も大きい。19日は大潮後の中潮1日目で、潮の動きも申し分ない条件。朝5時前後に満潮になり、朝マヅメに下げ潮のベストチャンスが重なるという条件だった。
追波川の実績ポイント「根」周辺はアングラーで大盛況
朝イチは追波川の飯野川橋下流側、通称「根」と呼ばれるポイントへ。ここは護岸と並行に根が入り、足場の良い護岸からサクラマスの通り道を狙うことができる。また、下流側のカーブ付近から飯野川橋にかけての一帯にマスが集まるため魚影が濃く、スプーンやジグ等で遠投して狙っても実績が上がっているポイントだ。
2017シーズンの「根」周辺は飯野川橋周辺で工事を行っていた影響で少し調子を落としたが、今季は釣況が安定。前日も同ポイントだけで10~20本ほどのサクラマスが上がり、この日も朝マヅメから釣れ盛ることが予想された。
4月19日は晴天かつ一気に気温が上がるベストコンディションとあり、多くのアングラーが集結。村岡さんも5時半頃から釣り場に入り実釣開始。朝マヅメのボイル状態もみられ、数本の釣果を確認した。
すっかり陽が昇った8時過ぎに68cmの良型がヒット!
朝7時頃になると朝マヅメ通いのアングラーは続々と帰り始め、日中の時間帯へ。日中は朝マヅメより確率は下がるが、潮が動いて流れがあればチャンスは十分。過去、2012年の同時期に63cmを釣ったのも朝のラッシュがすっかり止まった10時過ぎだった。
朝マヅメよりアングラーが減って、ポイントも少しなら移動できる状況になった8時過ぎ、村岡さんの少し上流側で約68cmの良型がヒット!その後も30分おきくらいに魚の気配を感じられる状況が続いた。
村岡さんの使用タックルを紹介
SiC-Sガイドを装着し、軽量で1日キャストしても疲れにくいフィーリングを実現したサクラマス専用ロッド。スピニングロッドは軽量なミノーを扱いやすいTUSS-822MLと強い流れに対応できるパワーを有したオールラウンダーTUSS-882MLの2本。それにベイトモデルのTUSC-862Mの全3種
「メテオーラ」
低重心固定ウエイトで流れの中でもしっかりアクションするヘビーシンキングミノー。大規模河川のサクラマスに対応しやすく、追波川でも実績十分のルアー。
「コメート」
移動式ウエイトを採用し、飛距離抜群のフローティングミノー。メテオーラに比べると追波川では出番は少なめだが、ポイントの水深が浅い場所や流れの変化に合わせてアクションさせたいポイントなどに。
「飛び過ぎダニエル20g」
ソルトで人気の飛び過ぎダニエルもフックを調整すればサクラマス用として効果的。抜群の飛距離で、重めのスプーンで遠投して釣れているような場面で活躍!
ダニエル14g
14gまでであればトラウト用のダニエルもある。飛び過ぎダニエルと同様に使用可能
実績抜群の「根」のポイントだが、潮が引くと根が水面近くに顔を出し、釣りにならなくなるのが難点。この日も9時を過ぎてもサクラマスが跳ねてチャンスは十分なのだが、ポイントにルアーを通すのが難しくなってきた。
そんな中でも、村岡さんと情報交換しながら竿を出していた小野寺和美さんが「メテオーラ」でサクラマスをキャッチ。「村岡さんと話した後で、そういえばメテオーラを持っていたなと思い出して・・ルアーチェンジしたらなんと2投目にきました!」小野寺さんは朝マヅメに釣ったものと合わせて、この日2本目の釣果だった。
午後に向けてエネルギーチャージ「居酒屋 さ蔵(津山町)」
干潮予定は12時過ぎ、潮が上がる頃まで旧北上川のポイントに移動することに。ちょうど昼時ということで、オライノンガイド認定の食事処でランチ休憩。巨匠の基準では一定の質をクリアしているだけではなく、大盛りのコスパを重視。時に、スタッフのキャラクターを加味して対象店舗を認定している。
この日、訪れたのは登米市津山町の「居酒屋さ蔵」。横山不動尊近くの、国道45号からちょっと入ったところにあるお店で場所は分かりにくいが、ボリューム満点のおいしいランチを提供している。
旧北上川の実績ポイントをチェック
午後は津山から豊里方面へ進み、旧北上川へ。今季の旧北上川は例年と比較すると全体的にいまいち。まとまった釣果が少なく、アングラーも追波川の方に集中している。
最初のポイントは鴇波洗堰下流。堰下200mは禁漁なので、それより少し下流側、脇谷閘門からの流れと合流する流れの変化を狙うが、アタリなし。早めに見切りをつけて旧北上川沿いをチェックしてみたが、実績ポイントを回るも、釣り人の姿はほとんどみられなかった。
潮の上げ始めに合わせて再び追波川へ!
1時間ほど旧北上川をパトロールし、上げ潮の時間帯に合わせて追波川の「根」に戻る。まだアングラーの数はまばらで、水位も低い状況。そんな中、先ほど2本釣っている小野寺さんが再びヒット!結果的にはバレてしまったものの、相変わらずサクラマスの魚影は濃厚な模様。
この時間帯から夕マヅメに向けて釣りを始めるアングラーも多いのだが、村岡さんはポイント変更の勝負に出ることに。上げ潮の時間帯は下げの時間に比べると流れが出にくく、実績は落ちる。それなら、いくぶん流れのある北上大堰下の実績ポイントに勝負をかけようという考えだ。
上げ潮の時間帯。北上大堰下エリアで勝負をかける
飯野川橋から少し上流側に移動し、北上大堰下(堰から200m下まで禁漁)の国土交通省側のポイントに入った。この日の朝に国道側では69cmがキャッチされていたが、その割に釣り人の数は少ないようだった。
ポイントに入りしばらくすると、手前や沖でサクラマスらしい魚が跳ね始め雰囲気急上昇。このポイントに腰を据えて日が暮れるまで粘ることにした。
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集中してキャストを繰り返していると、すぐ下流側のアングラーが本命をキャッチ。作戦的には問題なく、途中、サクラマスがルアーに触ったような感触もあったが、結果的に釣り上げることはできなかった。
翌日は気温が上がった影響で雪シロの濁りが入り、一転して渋い状況に。タイミング、ポイントともに狙いに間違いはなかったが、運の要素も大きいのがサクラマスの面白いところ。ハイシーズンはまだまだ続くので、続報に期待されたい。
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※取材協力/ジャクソン
※解説/村岡博之
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