分類、生態
◆分類
カレイ目カレイ科。マガレイによく似るが、目と目の間に鱗がある。また、マガレイに比べると体が丸みを帯び、鱗がやや小さく見える。青森県むつ湾にはヒレに黒い模様のあるほか体型のよく似たクロガシラガレイが生息しており、本種のことをクロガシラと呼ぶ場合もある。
◆通称
マコ、アオメ、マガレイ、クロガシラ
◆生息分布
北海道から九州の沿岸域に分布。砂浜、防波堤の周辺から水深50mくらいまでの砂泥底を中心とした広い範囲に生息している。東北では12~1月頃にかけて、産卵のため湾内の泥場に接岸する。
◆備考
投げ釣り、船釣りで狙う人気の釣種。最大50cm超になることもあり、東北は数、型ともに高実績を誇るポイントが多い。特に仙台湾~むつ湾にかけての太平洋側は本種を狙った釣りが盛んで、エサ、仕掛け、釣法と多様なテクニックが発達している。食べる方では、煮付けのほか、刺身、から揚げなど色々な調理法に適する。
ロッド
専用のカレイ竿のほか、船釣り用ゲームロッドなどでも対応可能。一般的には、流し釣りでは感度のいい先調子(コヅキ調子)、かかり釣りでは先調子でもいくらか胴に乗る、いわゆる「食わせタイプ」を使い分けることが多い。竿のタイプに関しては釣りのスタイルによって好みがあるので、実戦で試して好みに合ったものを見付けるのが早道。竿の長さは1.5~2m。かかり釣りでは1.6m前後の短め、流し釣りでは1.8m前後のやや長めが一般的。短い竿は感度がよく操作しやすいが、ウネリをかわすにはある程度の長さが必要。ウネリの影響が比較的少ないかかり釣りでも、養殖タナのロープを避けやすいといった理由で、長めの竿を愛用する人もいる。
【三陸マコガレイを狙えるカレイ竿の商品例】
リール・ライン
小型両軸リールと1.5~2号くらいのPEラインを使用する。感度と操作性が非常に重要な釣りなので、リールは軽量で手にしっくりとハマる物を選び、ラインも高感度、高強度が◎。ただし、ライン径を細くし過ぎるとトラブルの元にもなるので注意が必要。
【小型両軸リール商品例】
【ロッドホルダーとライン商品例】
仕掛け
スネーク天秤などの片テンビンや直結式の2本バリ、3本バリ仕掛けを使う。流し釣りは潮に乗せながらカレイに食わせるが、かかり釣りや内湾の流し釣りは仕掛けで誘ってカレイを寄せるイメージ。流し釣りでは潮に乗りやすいよう、やや長めの3本バリ、かかり釣りはコヅキで絡みにくいよう、やや短めの2本バリか3本バリを使用する。目安としては、流し釣りは全長70~80cm、かかり釣りは全長50~60cmくらい。
仕掛図
仕掛け図は、かかり釣り用に短めに設定した3本バリ仕掛け。幹糸にはフロロや金属系ライン、ハリスはエステル系やフロロを使うことが多い。マコガレイ狙いの場合は、仕掛けのアピールを上げるため、ビーズや仕掛け用パイプ、エッグボール等の仕掛け飾りを付けるのも有効。ハリは丸セイゴや流線など。
【良型マコガレイをしとめる仕掛け、ハリ商品例】
エサ
エサのアオイソメは、ダンゴ状に縫い刺しにする。マガレイに比べると全体に型が大きいので、エサ付けも若干ボリュームがあってもOK。型狙いであれば、タラシを長くして大きめにエサを付けてみるのもアリ。また、人工餌は非常用の予備エサになるほか、活きエサの先に付けてエサ落ちを減らす使い方もある。
テクニック
流し釣りとかかり釣りでは若干誘い方が異なり、かかり釣りの場合は、大きくアピールして遠くのカレイを寄せる誘い、食い気を誘う小さな誘い、ゆっくり静かな食わせの誘い、などを使い分ける必要がある。魚の活性に合わせて、攻撃的に誘うのか、ゆっくり食わせるのか、さじ加減が重要。また、泥底、砂底、根周りなどのポイントの形状によっても誘いの型は多様に変化する。アタリがあったら基本的には即アワセ。ただし、かかり釣りで魚の活性が低いときなどはワンテンポ食わせてからアワせた方がいい場合もある。巻き上げ時は無理な力がかからないよう、一定の速度でリーリング。棚周りのポイントでは養殖施設のロープなどに引っかからないよう注意を払いながら取り込むようにする。
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