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【東北の魚種別攻略】

クロダイのウキフカセ釣り

黒鯛

クロダイ(チヌ)は浅海性のタイの仲間で、磯、堤防の岸釣りの代表的ターゲット。投げ(ブッコミ)、落とし込み、ルアーなど様々な釣法で狙われるが、こちらではウキフカセ釣り(ウキ釣り)中心に紹介する。
[関連]HOWTOクロダイ釣り入門ガイド

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東北でクロダイを狙えるエリアとシーズン

東北6県に分布するが、岩手では湾内の温排水のある付近など生息場所が限られる。新潟、山形、秋田、青森の日本海側で特に盛んで、4~6月のノッコミ期(産卵期)と10月以降の秋磯~寒クロシーズンを中心に、厳冬期以外は狙うことができる。
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太平洋側の宮城県では日本海側に比べのっこみが少し遅く6月前後。秋磯シーズンは日本海に行く人が多くあまり釣りをしてこなかったが、最近は釣果の実績が上がってきている。
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クロダイ釣りのタックル

ウキフカセ釣りの場合、クロダイ用の磯竿、チヌ竿と呼ばれる竿にスピニングリールを組みあわせる。リールはレバーブレーキ機能の付いた磯用リールが多数リリースされている。

ラインは近年色々な素材が増えてきたが、磯釣りではナイロンラインを使うことが多い。フロート、サスペンドのタイプやカラーをその日の状況、時間帯に合わせて使い分ける。

40~50cm以上の大型になるクロダイを細い糸で狙うため、取り込みにタモ網はマスト。足場の高さに合わせ、タモの柄は5m以上の長さを用いることが多い。
[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【1】必要なタックル・道具類



がまかつ
曲がって粘る伝統のがま調子を継承したミドルクラスのがま磯竿。

ダイワ
レバーブレーキリールのエントリーモデルに。


がまかつ
5mくらいのタモの柄(タモ網)が必要になる。

クロダイ釣りの仕掛け(浮き、オモリ)

ウキフカセ釣りは円錐ウキなど中通しウキの遊動式仕掛けが主流。全遊動など色々な釣法があるが基本的な仕掛けは、道糸、ウキ止めを付けて、ウキを通し、ウキの下にクッションゴム等のサポートアイテムを挟んで、スイベルまたは直結でハリスにつなぐ。ハリスは浮力、状況に合わせてガン玉を打ち、ハリのチモト付近にも状況によりガン玉を使用する。
[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【4】仕掛け編
[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【3】ウキ編
[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【2】ガン玉編

仕掛け図
基本的な仕掛けの例


釣研
視認性、遠投性に優れ、チヌ釣りの色々な釣法にも対応しやすい円錐ウキ。


釣研
ラインを傷めにくい競技志向のガン玉。

がまかつ
オーソドックスな黒色のチヌバリでクロダイ以外にもいろいろな釣りに使われている。

クロダイ釣りのエサとコマセ(撒き餌)

ウキフカセ釣りでは潮流や魚の動きに合わせたコマセを使って魚を寄せ、寄せた魚に付けエサを食わせる。

コマセは冷凍ブロックのオキアミに配合エサを混ぜたもの。基本的には冷凍ブロック3kg程度プラス好みの配合エサくらいの分量が必要になる。配合エサは遠投したければ重めのもの、拡散性を高めるなら比重の低いものといった感じで使い分けるが、経験を積むうちにだんだんと好みの組み合わせが分かってくる。

コマセ作りはあらかじめ解凍した冷凍ブロックをバッカンの中に入れ、オキアミを解す。続いて、配合エサを分量に合わせて入れて混ぜ合わせ、水を加えながらさらに混ぜ合わせていく。

[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【7】コマセ編[磯釣りウキフカセ]



マルキュー
白い濁りが拡散する配合エサの定番商品

ダイワ
水を加えると4倍になるコンパクトなパッケージ採用。


シマノ
X形状ブレードにより軽い力で混ぜやすいコマセミキサー。

付けエサは冷凍ブロックのオキアミから形の良いもの(崩れていないもの)を選んで使っても良いが、付けエサ用にパックされているオキアミには生やボイル、うまみ加工などが施されたものがある。エサ盗りの多い季節には練りエサやコーンなど他の魚種が好まないものをあえて選ぶことも。


マルキュー
食いのよさを高めながら、エサ保ちを追求したオキアミ餌。

ウキフカセ釣りの基本テクニック

タックル、エサの下準備を済ませたうえで釣り場に着いたら、まずは釣り座を決定。釣り座に合わせた釣り方の戦略を考えることからスタートする。

クロダイのフカセ釣りは潮や地形、その季節のコンディションなどなど条件に合わせた様々な要因を考える必要があり、仕掛け、エサや仕掛けの流し方、食わせるタイミングなどを合わせていくのが大変だが、そこがこの釣りの面白さにもなっている。上級者に教えてもらったり、色々な釣行談を参考にしてスキルアップ、状況対応に活用していこう。

[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【8】実釣の手順1:釣行前~釣り場に行くまで
[関連]磯釣り・クロダイ釣り入門ガイド【9】実釣の手順2:釣り始めから帰るまで

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クロダイの食べ方

クロダイは近縁種のマダイ同様に白身のおいしいお魚。定番のお刺身から煮物、塩焼き、蒸し物、汁物に洋風、中華などいろいろなアレンジにも合わせやすい。

[料理レシピ]クロダイのお刺身
[料理レシピ]クロダイの兜煮

その他の釣り方:前打ち、落とし込み釣り

前打ち竿、ヘチ竿などの専用竿にタイコ型リールと呼ばれる落とし込み用両軸リール、ミチイト、ハリスとハリにオモリを打っただけというシンプルな仕掛けで釣る釣法。

エサは貝類やカニ、虫エサ、ネリ餌など釣り場によって様々。堤防のキワに落としながら釣る落とし込み(ヘチ釣り)やテトラ帯などで前方を探る前打ち釣法などスタイルにより道具やテクニックが異なる。

[関連]前打ちクロダイ年無し連発!



宇崎日新
落とし込み、前打ち竿を多くリリースしているニッシンのヘチ竿。


ダイワ
マシンカット仕様のヘチ釣り、落とし込み釣り用リール。

その他の釣り方:投げ、ブッコミ釣り

サーフや堤防からの投げ釣り、ブッコミ釣りでクロダイを狙うことができる。仙台周辺や宮城県南サーフなどでも盛んで、60cmオーバーの超大物の実績も!

仙台広瀬キャスターズの東海林さんは、6月前後の初夏に仙台周辺サーフの夜釣りでクロサイを狙う。海底の変化を探ったり、沖のテトラ帯のキワなどの障害物周りにもクロダイが着くことが多い。ゲストにスズキやソイが釣れることも。

[関連]梅雨時期~初夏の投げ釣り事情!夏魚の攻略法
[関連]東北の投げ釣り事情!春、夏、秋のシーズン推移
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ささめ針
マダイの他、チヌにも有効な大物用ブッコミ仕掛け。

その他の釣り方:チニング(クロダイのルアーフィッシング)

近年、ルアーのクロダイ釣りが人気になり、専用のタックル、ルアーも多く登場している。港湾用シーバスロッドやライトゲームロッドなどを使うことができ、クランクやミノー、テキーラリグなどで狙う。本州中部以南の河口域などのチニングは対象がキビレ(キチヌ)であることも多い。
[関連]チニング(ルアー黒鯛)入門ガイド!



アブ・ガルシア
ジグヘッドによるボトムズル引きに対応したライトゲームロッド。


ハヤブサ
ズル引きに特化したチニング専用ジグヘッド。

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