アジング(マアジのルアーフィッシング)
堤防、磯などからのアジのルアーフィッシングのこと。メバリングと並び、ソルトルアーのライトゲームの代表的ターゲット。メバリングなどのライトゲームロッドを流用しても楽しめるが、近年は人気の急上昇とともに専用アイテムが充実してきている。
マアジの生態
◆分類
スズキ目アジ科。体幅が狭く、やや細長い体型。綾鱗(ぜいご)の部分がエラブタの後ろから尾ビレの付け根付近まであるのが特徴。
◆通称
アジ、キアジ、ヒラアジ、ノドグロアジ、クロアジ、マメアジ(小型)
◆生息分布
北海道以南の日本各地に分布。岸際からやや沖合まで分布、回遊する。地着き性の強いグループと回遊性のグループが存在する。
◆備考
小型の甲殻類などプランクトン性の動物を主食としており、サビキや小型ルアー、オキアミなどで狙う。タタキ、塩焼き、フライ、干物など何にしてもおいしい。体色が黄色っぽくよく肥えた地着きのもの(キアジ)は特に美味とされる。
アジングの釣り場とシーズン
岸際から沖合まで分布し、磯や堤防などから狙える。漁港内の岸壁周りなどは10cmくらいの小アジが多く、25~30cm超の良型は堤防の先端付近や潮通しの良い磯場などを回遊することが多い。
東北でのシーズンは東北日本海側では4月頃から接岸し、シーズン初期は尺アジが回ってくることが多い。その後、夏場にかけて徐々にサイズダウンし、夏場は豆アジがメインになる(回遊次第で大型が釣れることもある)。その後、夏から秋、冬にかけて良型の回遊に期待できる。
東北太平洋側は寒流の影響の強い季節は暖流域に移動するなどして姿が見えなくなる。陸で釣れるのはサビキ釣りの対象になるような小アジが中心だったが、近年は海水温の上昇などにより魚影が濃くなってきている。宮城、岩手はシーズンによってムラもあるが、回遊次第で6~7月の初夏の頃から9月頃までアジングで狙える。ただし、日本海側に比べると釣れる場所は限定される。
アジングのタックル
6ftから8ft前後まで様々な専用ロッドが出ている。軽量ジグヘッドを使い近投で探るスタイルであれば、6ft台のロッドが取り回しが良い。ライトキャロなどの遠投リグで釣るにはロングキャスト性に優れた7~8ftのロッドが向く。
最初はある程度の張りがあって操作しやすく、穂先には柔軟性がある、万能タイプのロッドが使いやすい。掛け重視、食い込み重視など、多様なスタイルの竿が作られているので、慣れてきたら好みのスタイルに合わせると良いだろう。
リールは1000~2000番の小型のスピニングリール。アジング、メバリング専用のモデルも出ている。ラインは以前はフロロカーボンが主流だったが、PE+リーダーが定番化し、ここ2~3年はエステル系のメインラインも人気上昇中!入門者であればあまりラインを細くしすぎず、0.4~0.6号くらいの太目のフロロカーボンが扱いやすいだろう。
アジングのリグアイテム
最もスタンダードなのが、0.5~3gくらいまでの軽量ジグヘッドにソフトルアーで狙うスタイル。状況にもよるが、堤防周りでは1~1.5gくらいのジグヘッドが標準的。
ジグヘッドの他にはライトキャロ、キャスティングフロート(浮き)といったアイテムとソフトルアーを組み合わせるのもあり、遠投できるので、ポイントが遠い時などに有利。
ジグヘッドより難しそうだが、ラインの先にシンカー類を装着し、リーダー(ハリス)、フックを結ぶだけと至ってシンプル。シンカーのスライドで誘うもの、フロートでレンジを攻略しやすいものなど様々なアイテムが出ている。
アジングのソフトルアー
1~2インチの小型のソフトルアーを使用。アジング、メバリング用の小型ルアーが多種出ているが、定番はストレート系。ピンテール系(先が細くなっているもの)の実績が安定している。
アジングのハードルアー
小型シンキングペンシルやマイクロメタルジグといったハードルアーでアジを狙うのも面白い。ハードルアーを使う利点としてはウエイトと抵抗の少なさを活かした遠投性や、スムーズなレンジ攻略。フラッシングやウォブリングといった、ハードならではのアピール要素が状況にハマることもある。
アジングの基本テクニック
狙う時間帯は日中でも釣れないことはないが、小アジが多いことが多い。陸っぱりの場合、良型は朝夕のマヅメ時や夜間に接岸して狙いやすくなる。
ベイトがいる場所、回遊ルートを把握するように努める。アジは潮通しの良い砂地を好むが、そこに藻や岩礁帯といったストラクチャーが複合的に存在すると定位しやすい。
良型のアジは他の小型回遊魚より下の層を泳いでいることが多い。ボトムよりちょっと上からレンジを攻略。同じレンジでもフォールスピードやスイミングスピードで反応が全く異なることもある。
アジは吸い込み系の捕食をするため、アタリがあってもなかなかフッキングしないことも。繊細な穂先で小さいアタリを取ってアワせたり、ティップの軟らかさで弾かずに乗せるような技が釣果に直結することも多く、フィネスゲームを面白くする。また、口が弱く、バラし率も高めなので、やり取りはロッドの特性を生かして丁寧に!
マアジの料理レシピ
新鮮なアジは刺身やタタキが人気。なめろうを焼けばサンガ焼き。塩焼き、干物やフライなど何にしてもおいしい。
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